NESTの6階が開くのは17:30で、その頃にエレベータで上がって行きましたが、 スタッフばかりでお客さんらしい人は誰もいませんでした。17:45頃、おさげ髪 にしたスッピンの いようゆうこさんが出てきて、「おぉ」と思ったのも 私だけかもしれません。この分ではお客さんなんてほとんどいないだろうな、 と思っていました。
 開場されると同時に入場し、最前列をキープ。開演時間まで30分あるのですが、 お客さんが爆発的に増える気配はなく、やっと50人くらいかなと思っていました。

 10分ほど遅れた19:10にスタート。サポートはKey,Bs,Dr,Gtでした。 いとうゆうこさんは髪を解き羽飾りのようなものを付けていました。ベージュ色の 麻のワンピースで、両手首には本物かどうかわかりませんがtatooのような模様が 入っていました。相変わらず冷たい表情か不気味な笑みの表情が目につきます。

 1. White
    ギターを弾きながら唄います。静かな曲から始まった今回のライブ、これから
    起こる激しい展開を暗示する内容でした。
 2. 虹の橋
    オルゴール風のイントロに合わせて、胸の前で手を組み合わせながら唄って
    いました。今回初めて聴く曲です。切ないほどに深いラブソングで、
    橘いずみさんの「愛してる」を思わせる雰囲気でした。
 3. がんじがらめ
    不敵な笑みを見せた後、デビュー曲である「がんじがらめ」へ。「大嫌い!」
    の唄い出しでこれまでの雰囲気を一変させます。ここではハンドマイクで
    唄っていました。
 4. にわとりとたまご
    途中で、ステージ前のモニタを置いている台にしゃがんで唄っていました。
    後ろにいた人はきっと見えなかったに違いありません(^_^;)。比較的激しい
    曲です。
 MC スタッフが寄ってきて何か耳打ちします。そして「わかった」という表情をして
    言ったのは「後ろが入れないので、もうちょっと前に…」
    振り返ると、いつのまにか人がたくさん入っていました。関係者が多かったの
    かもしれませんが、驚くほどの人数に増えていました。
    デビュー後の正式な初ライブになる、という話をしていました。デビューして
    から自分の足元が見えない感じになってきたので、高校の頃のように唄っている
    ことが楽しかった頃のことを思い出して唄おうと思う、とのこと。
 5. 歌を歌おう〜トロトロ
    用意された椅子に座って唄います。比較的明るめの曲で、サラッと唄って
    いました。
 MC 「次は自分で作詞作曲した曲を唄ってみようと思います」
 6. ミントブルー
    引き続き椅子に座ったまま唄います。弱々しい声の出し方をして、激しい曲を
    唄っているときとは別人のようです。
 7. 風
    再び立ち上がり、オリの中のライオンのようにウロウロしていました。
    疾走感のある曲です。やはり他の曲に比べるとサラッとしている気がします。
 MC 「この先は後半ということになるんですけど、デビューする前に唄っていた
    曲をいっぱい唄いたいと思います」
 8. マリア
    マリア(女性)の立場とその恋人の立場の転換がはっきりわかっていません。
    “マリアの前では僕はいつも悪者”という内容が出てくるのですが、
    完璧な女性は自分自身を縛り、わずかな過ちを犯した男性すら悪者に
    してしまう、ということなのでしょう。
 9. 羊飼いの唄
    以前ライブで見て一番ゾクゾクきて好きになった曲で、何故シングルに
    しないのだろう?とまで思っていました。次のマキシシングルには収録
    されるので、密かに喜んでいます。マイクを両手で握り、絞るように
    唄っていました。
    羊飼いは羊に飼われているという内容も出てくるのですが、全体は羊側
    から見た「どこまでもついていく」という立場で書かれています。周りの
    多くの女性に“飼われている”男性を好きになってしまった、その中の
    一人の女性ということなのかもしれません。
10. Love Letter
    再びギターを弾きながら唄います。ゆったりした切ないラブソング。
    男性側の立場から書かれている内容でした。高音でビブラートを使った
    唄い方をするところなど、唄の広がりを感じさせます。
 MC スタッフに「カポは?」と訊いていましたが、自分で抱えているギターの
    ヘッドに付いていました(^_^;)。
    「この先、音楽活動も含め、皆あるいは自分で何ができるか、これから
    成長してまた皆さんと会いたいと思います」
11. 路地裏のカラス
    この曲もギターを弾きながら唄います。ささやくような唄い方からだんだん
    強くなっていく過程がなんとも言えません。今回のステージで一番良かった
    気がします。「がんじがらめ」のカップリングはこの曲で正しかったかも
    と思い直していました。
 MC 「じゃあ、最後に」
12. フォークソング
    次のシングルのタイトル曲となっています。ドラマにあるような恋愛では
    なく、恋愛はもっとシンプルなものなのかもしれません。
 MC メンバー紹介

 本編終了は20:15頃。ここでアンコールになります。なかなか出てこなかった のでどうなることかと心配していましたが、やっと再登場という感じ。

 MC 「今日はどうもありがとうございました」そう言ってクルッと振り返った
    ところで客席から驚きの声があり、ギターを抱えたところで笑いが
    起こりました。挨拶だけして帰ると思ったため驚き、ギターを持ったのを
    見て安心したからかもしれません。そして
    「なんだ、今の笑いは。…ちょっとだけね」
E1. こころ
    ギター弾き語り。献身的な愛の込められた歌という気がしました。

 20:20頃終了しました。
 もっと張り詰めたステージを期待していたのですが、デビューして少し 丸くなったのかもしれません。全体的に聴きやすくなった気がしました。 私が慣れてしまったのかもしれませんが。それでも迫力は十分にあって、 視線の鋭さと不気味な微笑みによる外部への攻撃的な部分と、ささやき かける内部に対する か弱さを兼ね備え、それが両極端に展開されていると いう印象を受けました。言葉を変えると「防衛本能が強い」と言えるのかも しれません。
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copyrightかみと ,1998