「解散か?」「ラストライブか?」と自ら(?)噂を流す東京Qチャンネルの ライブを見てきました。今回のライブのタイトルは「自力本願寺」で、 事務所の力を借りずに2人が中心となって企画したライブということです。
 会場は名古屋ハートランド、それほど広いところではないこともありますが、 チケットは早々にSold Outとなっており、Qチャン関連の濃いファンが続々と 押しかけてきます。開場を待つ人たちの間では、まるで同窓会のように 「ご無沙汰してます」「久しぶりー」という声が飛び交っていました。
 予定より若干遅れて開場、迷うこと無く最前列を確保します。ハートランド とすどぱぁを知っているならば、後ろにいられるはずがありません。
 会場で配られるアンケートもQチャンならでは。1つ目の項目が「虫歯は ありますか?」ですから。「筆記用具をお持ちでない方には<口紅>や <血糊>での記入をお薦めします」とまで書いてあります。さらに、アンケート 提出に関しては先着100名に「Qチャン特製ブックマーク」プレゼントとの ことでした。

 18:35になり波のSEをバックにすどぱぁ、割さんの順に登場。すどぱぁは グレーの帽子にチョコレート色で女の子のイラストの入ったの長袖のシャツ、 すそを25cmくらい上げたジーンズでした。割さんは黄色の地に黒で模様や 文字の入っている着流し、足元は雪駄でした。割さんはキーボードの席に つきます。

 1. 空に向いてうたう
    濃いファンの方々も聴いたことが無い、ということでした。新曲なので
    しょうか。
    (追記:10年ほど前の曲なのだそうです)
 2. 原色の国〜Where shall we go?〜
    すどぱぁはさりげないフェイクもバッチリ決めてくれます。割さんは若干
    間違えていましたが、うまいことごまかしていました。
 3. PARADISE
    ここでサポートメンバー登場。Qチャンのライブではお馴染みとなって
    いる、Gtの稲葉さん、Drの芝さん、Bsの森さんです。割さんはギター。

 MC すどぱぁからの挨拶。「こんばんは。ご無沙汰でした、東京Qチャンネル
    です。」客席から割さんに「かっこいい!」と声がかかり「君もかっこ
    いい!」と返しています。MCをメモしていた私は、さっそく割さんに
    指摘されてしまいました。いずれにしても書ききれないほど喋るのに…。
    割さんから250人のお客さんが入ったという話があり、一人当たりの
    所有面積が発表されます(笑)。それを受けてすどぱぁが「諸注意を
    守りつつ、最後まで楽しんでください」とまとめます。

 4. Bran-new day
    再び割さんはKeyへ戻ります。
 5. Hold
    盛り上がったりしっとりしたりではありますが、じっくり聴かせてくれます。
 6. vs.ヘクトパスカル〜ずぶぬれ行進曲〜
    すどぱぁはオレンジ色の子供用の傘を持っていますが、子供用でも
    サイズはピッタリ。
 7. 29歳
    情感を込めたすどぱぁの唄はぐっときます。

 MC 「ライブはいいですね。楽しい。」「ラジオが3月で終わってから音沙汰が
    無かったのに、こんなに集まってくれて嬉しい。」割さんはKeyの正面に
    付けてある人形を取って、「これが邪魔!「PARADISE」の時に投げるはず
    だったのに」と、二人で人形を客席に投げ込みます。割さんは比較的後ろの
    方に投げ込み、すどぱぁは特定の誰かに渡らないように目をつぶって
    投げていました。ここですどぱぁ用の踏み台(ビールケース)が登場。
    DMとして配られた「Qチャン新聞」は手作業で作ったという話をします。
    300通出した新聞には、差出人のところがワープロのものと手書きのものが
    あるそうですが、途中でワープロのインクリボンが切れたからなのだとか。
    号外として出された新聞に書かれた「解散…か!?」についてコメント。
    ライブの準備で忙しくて、今後の身の振り方が決まっていない、とお茶を
    濁します。「ずっとカツどんを食べていない…カツどん停止」などと
    割さんのギャグが会場をクールダウン(笑)。
    すどぱぁはしばらく内職をしていたそうで(^_^;)、またCMソングを唄って
    小遣い稼ぎしたのだとか。たとえば「トイレにセボン」とか、大阪方面での
    「てんてんガスてん…」という曲とか。割さんはバリに旅行していたそうで、
    ワリサンという西洋アンティークとレストランの店の前で写真を撮ってきた
    ということでした。
    ここで、割さんから「ソロデビューに備えて…」とすどぱぁに弾き語りを
    してもらうことになりました。客席に曲名を当てさせますが「普通の日々」
    という答に「そうです「翌日」です。」すどぱぁは「「スパゲッティ」で
    簡単に済まそうと思ったのに。」と言いながらもKeyへ向かいます。
    座ると見えなくなるすどぱぁですが、「音楽は心で聴くもの」と割さんが
    フォロー。割さんは客席に近いところで、扇子を扇ぎながら「一度
    東京Qチャンネルのライブを客観的に見たかった」とリラックスしてます。

 8. 翌日
    すどぱぁの弾き語り。やはりKeyに気を取られてしまうのか、唄が若干
    おろそかになってしまいます。割さんの存在が重要であることを感じさせます。
 MC 「ノンストップで弾くのは初めて」と、ほっとした表情のすどぱぁ。
    すどぱぁはそのままセンターのマイクで話している割さんに対し、唄うように
    促します。お客さんも拍手。割さんは拍手をまとめますが、お客さんが
    あまりにもうまくまとまっているので、わざとリズムをずらしたりして
    「フェイントです。」と言ったりして。さらに割さんは、一人だけ恥を
    かくのは何なので、と、バックのメンバーの担当楽器をシャッフルします。
    稲葉さんがKey、森さんがGt、芝さんがBsとなり、残ったDrをすどぱぁが
    担当することになりました。割さんは「アマチュアですから。Qチャンの
    コピーバンドですから。」と照れながらも唄います。

 9. Vamos a Fiesta!
    なよなよした振り付けと唄ではありますが、最後まで唄いきる割さん。
    途中でバックメンバーのソロパートがありますが、何故か「ゲゲゲの鬼太郎」
    でした。

 MC ここでFM仙台のさとうけんいちさんのナレーションが入ります。内容は
    東京Qチャンネルのオリジナルグッズ全9品の販売のお知らせ。ステージでは
    すどぱぁと割さんがモデルのごとく商品を手にとっています。商品は
    (1)すどぱぁのBETTY'S PANDAのTシャツ、それをステージで着用している
       証拠写真、ブーツ、限定1セット10000円。
    (2)割さんのギターストラップと「翌日」のピアノ譜、限定1セット5000円。
    (3)“スドパフェ33”と題された、すどぱぁの子供の頃からの写真を収めた
       写真集、限定3セット3500円。
    (4)Mailing Listではお馴染みとなっている、割さんの作った(未完成)本、
       限定5冊(未完成なので予約のみ)、10000円。
    (5)DMとして配られた「東京Q新聞」のカラー版。限定10部500円。
    (6)11/20のサイン入りバックステージパス、限定70枚500円。
    (7)“Q”のロゴ入りタオル、限定100枚500円。
    (8)二人のイラスト入りマウスパッド、限定40枚1000円。
    (9)試作品、失敗品のペンケース、缶ケース、袋など、限定1セット500円。
    でした。これらは終演後に販売するとのことで、前の方にいた私は既に
    諦め状態。

10. 寿・結婚行進曲
    割さんが指揮、稲葉さんはタンバリンを担当。すどぱぁがイントロで
    クラリネットを吹いたのはこの曲だったでしょうか?記憶が曖昧ですが、
    すどぱぁの演奏は相変わらず「ブピッ」とやっていました。
11. 空からの雫
    ライブで演奏するのは初めて?割さんはシェーカーと鍵盤ハーモニカ。
    切なさを感じさせる素晴らしい鍵盤ハーモニカの演奏でした。

 MC 「これで、CDになっている曲を全てこれまでのライブで演奏したことに
    なります。」ここからは曲をやり尽くしたということで、原点に返るとの
    ことから、アマチュア時代に最も多く演奏していた曲。

12. ONE MORE KISS
    軽快な曲でした。「ONE MORE KISS」のフレーズが印象的です。

 MC 会場に例の音楽が流れます。恒例となっている音楽講座です。今回は
    金田一割太郎教授による「寿司屋のための英語講座」でした。音楽講座は
    今回が最終回とのこと。お客さんが「エーッ!」と言うと、割さんが
    「音が違います。Aはこれです。」とKeyでAの音を出します。お客さんも
    Aの音で「エーッ!」と応えていました。割さん一言「ええじゃないか。」
    そして復習ということで、日本語、ドイツ語、イタリア語の三国同盟の
    音階をお客さんに言わせ、英語での音階をすどぱぁが唄います。
    今回の3部合唱は寿司屋が舞台と言う設定でAB(エビ)、F#F#GGE(エフシャープ
    エフシャープ、ジジイ)、EDAEG(イデエイジ)でした。ABはいいとして、
    F#はくしゃみを音階であらわしたもの、EDAEGは寿司屋の板前さん(22歳)の
    名前という設定でした。お客さんを3つに分けて練習しますが、割さんの
    指揮を無視して唄うものだから、「退学!」と言われる始末。まずは
    東京Qチャンネルシンフォニックイムジカの皆さんによるお手本があり、
    お客さんの合唱となりました。

13. 遊びに行こう!
14. 夏はお祭り
15. Say! Happy Birthday
16. 恋はVITALITY

    これらの曲の連続はお客さんのお約束も多数出てきて、嫌でも盛り上がります。

 MC 「次の曲で最後です。」お客さんから「えーっ!」の声。割さんは予想通り
    「音が違います。」改めてAの音で「えーっ!」と言うお客さん。
17. 素直なままで恋をしようよ
    好きでいてもらえる努力、必要ですね。

 ここで本編終了。20:40でした。当然のごとくアンコールとなります。すどぱぁは 帽子を取り、赤のTシャツに着替えて登場。

E1. Radio Heart Beat

 MC 「アンコールどうもありがとう。」自力本願寺について触れますが、
    「いろんな人の力を借りました」とスタッフの労をねぎらいます。
    今回のバンドのメンバーも有志なのだとか。
    割さんが前日に車で名古屋入りしたこともここで話していました。スピードの
    出ない車だったそうで、7時間かかったとか。

E2. STAY WITH ME
    10年前、学園祭のために作った、二人の出会いのきっかけの曲とのこと。
    スローバラードです。

 2曲唄ったところで、深々と3度お辞儀をしてステージを下りる二人。21:00 でした。しかしお客さんはまだ満足しません。ダブルアンコールとなりました。 割さんは遅れて登場し、ほっとした表情で座っていました。

E3. 普通の日々
    二人だけで登場し、最後はしっとりとこの曲で締めくくりました。最後には
    涙ぐみながら唄うすどぱぁ。

 ここで客電が付き終了。21:06でした。二人は肩を抱き合い、互いに支えるように してステージを後にしました。やがて会場内にまたしてもアナウンスが流れます。 FM AICHIのわたなべさんのナレーションで、今回もまた楽屋に盗聴器が…という ことでした。実際にはナレーションだけで、「盗聴器が仕掛けられたのは、 本人による犯行、すなわち狂言であった」という結論になっていました。
 会場外で行われていた各グッズの販売ですが、やはり一瞬のうちに売り切れて しまったようです。

 8ヶ月あまり(私の場合はさらにもっと長いのですが)の空白は、すどぱぁの 髪の長さが物語っていましたが、お客さんも含め、ブランクを全く感じさせない いつもながらの楽しく盛り上がるステージでした。私は比較的冷静に見ていた のですが、やはり楽しいものは楽しい。唄っているすどぱぁは本当に生き生き しています。割さんは今回はきっちりしていた感じでした。
 今後の二人の活動について具体的な発言は無かったのですが、そう簡単に 終われる二人ではないでしょうね。これからも活動を続けてもらいたいと願う ファンが多いことを感じてもらえたのではないでしょうか。地味でもいいから またライブでお会いしたいものです。
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copyright かみと,1998