Egg-man会員チケットの1番、開場に間に合えば最前列間違い無しだったので、
何とか仕事を抜け出して泉川そらさんのライブを見て来ました。Egg-man会員で
チケットを予約していたのは2人だけだったようですが、一般売りはかなり
出ていたようです。開場を待っていると、中年女性と若い女性が受付に現れ、
「ありがとうございます、お世話になってます」と言って中に入ろうとします。
スタッフが慌てて「開場前なんですが…」と言うと、「母です」とのこと。
ますますスタッフは慌てていました。
客席には椅子が用意されていました。開場するとあっと言う間に席は埋まり、
すぐに立ち見が多数という状況。開演時には後ろの方はかなり詰まっていた
ように見えました。お客さんの中には、そらさんに習って髪にいろいろと
付けている人もいました。別に何をやっても勝手なんですけど、かつてそらさんが
「男がやっても可愛くない」と言っていたことは知らないようです。
以前見かけたのは、いかにも100円ショップで買ったと言わんばかりの洗濯ばさみ
だったりして、自分なりに色を付けるとか形を変えるとか、もう少し工夫して
もらいたいものです。付ければ良いというものじゃない。まるで偽ブランド品を
堂々と身につけているみたいで、見ている方が恥ずかしいです。
ステージにはカラフルな軍手が付けられた幕が張ってあり、中央には白い幕、
その前に針金で作られた赤い色の“そらむし”のオブジェ。前回のライブでは
絵だったのですが、今回は立体的です。ステージ下手からキーボード、もう一組
のキーボード、ドラム、ベース、ギターが用意されていて、センターには
バイオリンが置いてあります。新たな楽器に挑戦するらしい話があり、それが
バイオリンであることはすぐにわかりました。
19:05頃スタート。バックのメンバーが登場し、すぐにそらさんも現れます。
そらさんは、セットと同じようにカラフルな軍手を付けたピンク色の服に
ビニールのような光沢のあるロングスカート。髪には特に何も付けていなかった
と思います。厚底の派手な靴を履いていて、左手にはいもむし、右手にはコーンの
指輪をしていました。
1. はじまるよ
ライブはこの曲から始まるだろうという予想通り、「はじまるよ」で始まります。
前の方のお客さんも何人かすぐに立ち上がります。
曲の後「よう来たなぁ」と一言。
2. 私が主役
3. 釣った私に
MC まずは立っているお客さんを座らせます。
「ようこそようこそ。思った通りに始まりました。“はじまるよ”ってやって
くれてありがと。すごい人ですね。」お客さんにどこから来たのか尋ねます。
青森から来た人が拍手をもらっていました。全国からお客さんが来ていることに
ついて「私が全国ツアーをやらないからですね。」「来てくれはってほんまに
嬉しいです。とても楽しいの私一人?(笑)」
「2月14日…言ってない方いらっしゃる?」客席から「誕生日おめでとう」の
声がかかります。「大阪でHappy Birthdayを唄ってもらって…唄わせて(笑)。」
汗を拭おうとしたけれどハンカチが無いため、袖に付いている軍手で拭く
そらさん。「座っててええよ。後から楽しくなるから…って、次が楽しくない
見たいやん…(笑)。」
4. 今でも‥
置いてあったバイオリンを弾きます。バイオリンの指板には、目印のシールが
貼ってありました。
5. こっち向いて‥
ハンドマイクで唄います。
MC 「バイオリン弾いたでぇ。聴こえた?」客席から「もう一回」と声がかかる
ものの、さすがに弾きません。バイオリンは高校の音楽の時間だけしかやった
ことがない、ということでした。今回のライブでバイオリンを弾くとスタッフに
告げ、改めて買いに行ったとき、お店の人に思わず「溝がないんですか?」と
言ってしまったとのこと。高校の時のバイオリンには、弾きやすいように
先生が溝を付けていたらしいです。貼ってあるシール“カンニングポチポチ”を
バラしてしまいます。「(弾いたときに)笑いと拍手を一緒に起こすな。」
そうこう話しているうちにハンカチがそらさんの手元に渡っていました。
確かこのへんでメンバー紹介。中村修司さん(Gt)、亀田誠治さん(Bs)、
たなか“トナカイ”とおるさん(Dr)、上杉洋史さん(Key)。
6. 二重マル
この曲ではメンバーが楽器を持ち変えています。鍵盤ハーモニカや
アコースティックベース、小さなギターなど。
MC ここでキーボードの位置へ移動します。
「セットは自分で作りました。昨日吉祥寺に行って揃えて。そらむし可愛く
できた。」篠原ともえさんに提供した曲が昨日発売された。次は松村邦洋さんに
提供した曲「大騒ぎ宴会ソング」のカップリング曲。「ピアノ弾き語り
バージョンで…日本語を使うそらとしては、ピアノ弾き語り編…って
“ピアノ”って使うとるやん(笑)。」
7. 友達として(松村邦洋)
弾き語りでのセルフカバーということになりますね。何だか難しいメロディーの
曲という印象でした。メロディーがガタガタしている感じ。
8. ∞のピース
前半は弾き語り。後半からバンドの音が入り、そらさんはスタンドマイクで
唄っていました。
MC 「他に何か言うこと無かったっけ?何か聞きたいことありますか?」客席から
CMで唄っていることについて。フルーチェのCMソングを唄うそらさん。
自分の曲じゃないものを唄うということで、そらワールドにしたいと思い、
ハワイアン風のコーラスを入れた。ディレクターも絶賛してくれたのに、
CMではほとんど聴こえなかったため、そらさんは「ふん!」と憤りをあらわに
していました。次の曲はレコーディングのメンバーとほとんど同じメンバーで
演奏するけれど、ドラムのたなかさんだけ違うことから「今度一緒にやり
ましょうね。」たなかさんがうなずくと「仕事成立。」
9. タイムカプセル
ここでそらさんが手でお客さんに立つように合図を送ります。
10. マンホール
11. tu-la-la
コーラスの部分は客席も合唱になっていました。
MC ここでバンドのメンバーが下がります。次は前回の“そライブVol.ド”でも
やった曲で唄うのは2回目とのこと。
12. はだしで…
弾き語り。落ち着いた雰囲気で終わります。
ここで本編終了。20:15頃でした。
そらさんが唄い終わった瞬間に、バカな客が「アンコール」と叫びだします。
「アンコール」と何度も繰り返すのも間抜けだと思っていますが、今回の
パターンはさらにひどいです。鳴り止まない拍手の中、ステージを下りるのは
綺麗ですけど、挨拶する間もなくアンコールされている中を下りるのは恥ずかしい
でしょうし、終わっていないのにアンコールするのは失礼だと思います。
まるで「はだしで…」を早く唄い終えて欲しいかのようです。
困惑した顔のそらさんはひとまず引き上げるものの、すぐに出てきます。
MC 「なんか変な感じ。すぐ出て来たなって感じ。」ここで指輪の説明。
ギターの中村さんが、それぞれの指輪の声を演じていました。
「振った私が悪かった…釣った私に…。マネージャーの金子さんが買え唄を
作ったんですけど、「釣った私に」のコーラスで「食っときゃ良かった…
やっときゃよかった」と変えて唄ってて…。」あまり客席はウケていなくて、
少ししょげていました。MXTVのレギュラー番組について告知があり、
「ずっと‥もっと‥」のPVを見て感動した、というFAXが届いたとのこと。
ゲストを迎えている番組でもあるし、しかも東京に来て3年になるのに
友達がいないとも話していました。
E1. ヤッホー!
アルバムに近いバージョンで、いわゆる聴かせる雰囲気です。でもやはり
後半では盛り上がってきます。
MC 「いよいよ最後の曲です。」客席から「えーっ」の声が起こります。中に
「もう1曲やって」の声もあり「(今から)もう1曲やんねん(笑)。」
キーボードの位置に付いて「すごく楽しかった。」と挨拶を始めますが、
改めて立ち上がりお客さんに丁寧にお礼を述べます。「最後くらいしっかり
言わな。ずっと笑っとったら“この人アホか?”と思われる…。」
E2. ずっと‥もっと‥
前半弾き語りからバンドが加わるパターン。
ここで20:38頃でした。「はじまるよ」が会場に流れ、撤収作業にはいるところ
なのですが、お客さんが曲に合わせて合唱しているものだから、そらさんが
再び挨拶するために現れました。で、最終的には20:40頃終了。
そらさんの出来は良かったと思います。さすがに各地で唄ってきた効果はあった
のではないでしょうか。唄の不安定な部分も気になりませんでしたし、
無駄と思えるほど明るいキャラクターも健在でした。ステージ度胸は前から十分
すぎるほどあるので、余裕のある内容だったと思います。選曲・構成も良かったと
思いますし、いろいろな部分で彼女やスタッフの努力が感じられるものでした。
残念だったのは、そらさんよりも目立っている客がいたこと。バラードだろうが
何だろうが、ひたすら踊りまくっている人がいて、そらさんの品位を下げてしまい
ました。躍っている本人はわかっていないのでしょうけれど。他にも騒ぐだけに
来ているような客がいて、ステージの良さをわかって盛り上がっているならいいの
ですが、自己中心的に盛り上がっている傾向があって…。そらさんも「自分好き」と
言って、自意識過剰でうぬぼれの強い人を集めたりしているので、そういう
お客さんが集まっても仕方がないのかもしれません。そらさんを歌手からイロモノ
タレントへ変えてしまいそうな勢いです。まぁ、太田プロではそれもOKなのかも
しれませんけど…。
そういったお客さんの先走りしたところが、私のライブを見る目を急激に冷め
させてしまった気がします。ファンがアーティストを潰すパターンにならないこと
を祈るばかりです。
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かみと,1999