松井恵子さんが1年4ヶ月ぶりに東京でライブをするということで、荻窪ROOSTERに
行ってきました。開演が19時だと思っていたため、開場時間よりも少し早く会場着。
しばらく時間をつぶした後で、再び会場へ。
受付でお金を払っていると、後ろから松井さんが驚いた顔で現れました。
数日前に、仕事の関係で遅れるかもしれないと告げておいたものの、予定が変わった
ため無事に間にあった、という経緯があります。「お久しぶりです、お元気です。
…ちゃうわ、お元気ですか?」と、笑っていました。中へ入るとetreの吉川裕子さんが
既に来ていて、「よっ!」という感じでこちらに手を上げて合図してくれます。
他にも知った顔が続々と集まっていました。さらに、ちざわゆうこさんが現れ、
周囲の人たちと挨拶していました。先日の渋谷TAKE OFF 7のライブで、店の
前まで行っておきながら入らなかったお詫びをすると、ベースが入ってとても
良い内容だったとのこと。出演時間も遅かったのだとか。私が見に行けなかった
話を聞いていた吉川裕子さんが「ひどい…。」と言いつつ、etreの名刺を下さい
ました。さらにその様子を見たちざわさんが「知り合いですか?」と驚いている、
という調子。etreのライブも前回見逃しただけに、これはラッキーなのか
アンラッキーなのか…(^_^;)。
松井恵子とほにゃららずの皆さんがさいしょの出演。京都・大阪からやってくる
ということで、お客さんの入りが心配されましたが、30人ほどで ほぼ満席の状態。
まずはスタッフから前説があります。話によれば、お客さんの8割が松井恵子さんら
を見に来たとのこと。それぞれの出演者に少しずつつながりがあるという話を
していましたが、しっかり吉川裕子さんやちざわゆうこさんも客席でアピール。
前説は結構盛り上がり、ステージのボケに対して一番うまいツッコミを入れた
お客さんにはビール1本プレゼント、ということになりました。
○松井恵子とほにゃららず
松井恵子さん(PfVo)、藤森るーさん(Perc)、家高毅さん(Gt)の3人。
MC 「はるばる京都・大阪からやってきて、お客さん多いし、(前説を受け)どんな
に人気ある人や?と思わはるかもしれませんけど、大阪や京都では(お客さんが)
2人とか3人とか…。」
1. いらっしゃいませ、当店は夢屋
MC 「さっき前説で“関西ってボケるから突っ込んでくれ”と言わはったんですけど、
私、完璧主義で間違ったこととか絶対…。」早くも家高さんから「なにっ?!」
とツッコミが入ります。るーさんも「突っ込むところを作ってるわけですか?」
と一言。ここでCDの宣伝。受付のところに置いてあることを告げると、ちょうど
入ってきた松井さんのお客さんが、さりげなくCDを取って皆に見せます。
2. きらいきらい
MC メンバーの自己紹介。家高さんがるーさんの独特の声を真似たりしていました。
松井さんは「遠くで見ると若そうなんですけど、近くで見るとシワとかあって、
苦労してはるわぁってバレバレ。」と自己紹介。今回は女心をテーマに唄う
とのこと。
家高さんの準備中、「昔テレビで“しばらくお待ち下さい”って、鳥の絵か
なにかで、下手すると15分くらい…。」とるーさん。松井さんは「若そうに
見えるけど結構いってんでしょ。」笑いが起こる中、家高さんは「この曲の
前にそんなこと言っていいの?」松井さん「一番悲しいことを思いながら唄う
ので…。」さらに家高さんによれば、松井さんはやせていると言われずに
薄いと言われるとか。
松井さん「うちら仲悪いんですよ(笑)。」るーさん「お世話かけます。」
3. ひぐらし
この日のベストはこの曲でしょう。晩夏にふさわしい悲哀さが出ていました。
とても懐かしい曲ですが、ほにゃららずとして聴いたことはない気がします。
MC ギターをぶつけた家高さんを見て、松井さんが「160万のギター」と言って
いましたが、家高さんは「そんな金があったら…ご飯食べてる。」
松井さんは「ミュージシャンは照明浴びて華やかな気がするんですけど…。」
るーさん「実は結構地味な生活しているんです。」機材を全部積んで軽自動車
で来たとのことでした。松井さん「そういうときに言うのもなんなんですけど、
CD買って下さい。」さらに道中の話題。家高さんは「車は自動操縦状態」
るーさんは「(眠気防止のために)スルメを食べていたら、車がスルメ臭く
なって。」松井さんは運転しないのですが「こんな3人の雄姿が見られるのは
今日が最後かもしれません。」家高さん「そのまえに美味しい物を食べよう。
(お店のメニューの)チキンカレー。」
4. まるまる
MC 続いて家高さんのコーナー。アコースティックギターで絵画を表現するとのこと。
「やったことの無い曲をやろうかと思ったんですが、ここでコケてしまっては…
最後のステージですからね(笑)。なんで、最近気に入ってやっている
「残された時間」という曲を。」会場爆笑。
5. 残された時間
家高さんのギターソロ。しっかりと音の出ていないところもあり、やや精細さ
に欠ける内容でした。本人も「悔いが残る」と言っていましたが。
MC 昨日出てくる前に、家高さんの腕時計のベルトが切れたのだとか。松井さん
「ということで家高毅さんの「残された時間」でした。」とまとめます。
6. 地球のたね
るーさんはジャンベを叩いています。
MC 前回のROOSTERでのライブで、家高さんを称して「大阪の人は下品」と言った
つもりが、客席には関西出身の人も多く皆に怒られたとのこと。今回も
関西方面の人が何人か来ていました。さらに松井さん「今日、感動したよね。
原住民の方々。」会場爆笑。「また怒られる…。」
ROOSTERに来るまでに道に迷い、るーさんと家高さんが交番に行ったら、
“いなせなおかっぴき”だったそうです。
松井さん「代表曲と言われている曲を唄いたいと思います。」
家高さん「なんでCDに入ってないの?」
松井さん「今度2枚目作ったときは入れたいね。」
家高さん「作るの?2枚目、あんなことになりながら。」
るーさん「その経験は活かせると思います。」
7. 南風
松井さんの曲の中で一番好きな曲。きらきらした雰囲気がなんとも言えません。
今回の演奏は、少し3人のバラツキがあったことと、やはりエレピでは魅力を
出し切れていない感じがありました。
MC 松井さん「最後は今日売っておりますCDの…。」
家高さん「最後まで引っ張るねぇ。遺作になるかもしれない(笑)。」
松井さん「まとめよう思ってるのに。」
家高さん「突っ込まして。」
松井さん「ビールもらおう思ってはるんやろ。」
るーさん「出演者がもらってどうするんですか。お客様っていう定義があって。」
家高さん「俺、今からお客さんになる(笑)。」
松井さん「(この日の共演者の)竹内さんとか突っ込むのやめてな。」
8. 行こう
お客さんから手拍子が起こりますが、やや走り気味だったので少しやりにくそう
でした。
松井さんらのお客さんが多いこともあり、アットホームなライブになっていました。
唄がやや抑え気味にも思えたり、3人のバランスが崩れかけるところもありました
が、伸び伸びとしたステージだったと思います。
○竹内克文
鳥取出身のフォーク系GtVo。ストローク系の曲よりはアルペジオでしっとり
聴かせる曲調の方が似合っている気がしました。牧歌的な雰囲気のある
「蛍の咲く川」が良かったと思います。
○岩永則親
GtVo。かなり活動歴が長いようです。なかなか唄い出さずに、トークで終わるのか
と心配させるほどでした。ハスキーで高音の声質、古いタイプのフォーク路線と
言えます。
終了後は関西方面の状況について松井さんに尋ねたりしていました。かつての
常連さんたちは結構離れてしまったようで、お客さんが数名というのは本当らしい
です。
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かみと,1999