小林清美さんのライブが吉祥寺Star Pine's Cafeで行われました。今回は
“詩百(うたもも)の木10”という名前のライブです。今回は単独のライブではなく、
一般的な対バン形式になります。また、清美さんが人前で唄うのは4/24の名古屋
以来になります。
私が会場に着いた時には20:30を過ぎていました。清美さんの出演順は最後だった
のでなんとか間に合いましたが、さすがにHoliday Junction@吉祥寺ON AIR Planet K
には行けませんでした。
会場に着くと、表に事務所の社長の瀬戸さんと福永さんがいて、まずは挨拶。
中に入ると2番目の出演の笹塚一軒家の皆さんのステージでした。Gt,Vo(女),Drの
構成で、唄はパンチと重みのあるタイプ。雰囲気的にはFREEBOを思わせるものが
ありました。
笹塚一軒家の皆さんのステージの後、客席の中ほどにいらっしゃった清美さんの
お母さんに挨拶。お会いするのは昨年末のライブ以来です。
続いて清美さんが茶系の落ち着いた服で登場。髪を上げていて、全体的に
大人っぽい雰囲気を出していました。サポートはDr,Bsでした。21:30頃スタート。
ポロポロと軽くピアノに触れ(コードはDでした)、おもむろに唄い出します。
1. 愛しているのに
唄い出しはサビの部分をア・カペラで唄っていました。声の調子は良さそうです。
せつないバラードで今の清美さんの雰囲気によく似合っています。低音部分は
ややはっきりしないところはありますが、中音から高音域にかけて張りがあって
まさに“唄い放つ”という感じでした。
2. 難しい答えはいらない
少しあまえたような子供っぽい声に変えて唄っていました。ファルセットの
使い方は清美さんっぽい感じですね。Bメロは結構難しい気がしますが、
さらっと唄っていました。転調してからさらに曲の雰囲気が明るくなり、
華やかさがありました。
MC 「ありがとうございます。皆さん今晩は、小林清美です。今日はすごい嬉しい
気持ちで、気持ちばかりが先走ってしまって…。何故かと言うと、この
Star Pine's Cafeでライブができる事、そしてグランドピアノでライブが
できる事がすごく嬉しくって。楽しくやらせていただこうとと思っています。」
「最近たくさんいろんな出会いがありまして、たくさん友達もできたんです
けれども…。その中でも心の支えになる出会いもたくさんあって、いろんな
人に支えられているなぁなんて思うんですけれども。人生の中でいろんな
出会いがあると思うんですけれども、愛する人に出会って自分が変わったり、
大切な友達によって自分の心が優しくなったりすると思うんですが。そんな
大切な人に出会って自分が変わったという歌を唄いたいと思います。」
ここでサポートの二人がステージを下ります。
3. あなたを知ってから
ピアノのみの伴奏で唄います。ファルセットを多用した曲ですが、
ファルセットになる直前の声質がとても良いです。
4. さよならで全て終わるなら
引き続き清美さんのピアノのみ。前曲に続いてバラードです。フェイクも
多少あるのですが、少し固い感じでした。
MC 「ありがとうございます。ここでメンバー紹介をしたいと思います。
ベース、あらいけんたさんです。あらいさんの笑顔を一度見ると忘れられ
ないという、スマイルマジックに私もはまってしまいました。今回は
エレキウッドでやっていただきまして、元々普通のベースで…。今回たくさん
助けられていますけれども。そしてドラム、かつせこたかとしさんです。
口元と眉毛にピアスしてますけれども、恐いおにいちゃんではありません。
すごい優しい頼りになるおにいさまたちです、と言っておかないと(笑)。」
5. 嘘の真実
唄に力があります。メロディーは複雑ですが、サビはすっきりしていて
印象的です。
MC 「ありがとうございます。私がいつもすごい大切にしている言葉っていうのが
“信じること”という言葉なんですけれども、本当にこの言葉は信じてずっと
貫くってのとても難しくって、それは好きな人でもそうだと思うし、夢でも
そうなんですよね。ずっと信じ抜いていても、すごく不安になってくじけそうに
なったりすることもあって。でも今回ライブをすることになって、ずっと
途絶えていた友達から電話がありまして、「ライブ見に行くからね」と電話が
あって、本当に心がすごく温かくなって、遠くからでも見守っていてくれたん
だなぁ…。冷めた目で見てるのかなと思っていたんですけれども、その電話で
ずっと見守っていてくれたんだ、ってそれだけですごい心が温かくなりました。
いつもくじけそうになったときには、そういう友達を思いながらがんばって
いきたいと思います。」
6. 夢
どことなく学生時代への郷愁を感じさせる曲。月日とともに離ればなれになって
いった友達に、「私はここにいる」と唄い、自分が同じ所にいることに対する
疑問も唄っています。そんな心の揺らぎが表れている曲でした。
7. 強くなんかない
この曲のインパクトは強いですね。サビ前でもう一工夫欲しいところでの
ドラムが単調な感じだったので、ちょっともったいなかったかもしれません。
MC 「ありがとうございます。今日最後の曲になってしまいました。」
サポートの二人が下がります。
8. 一人の夜に
この日演奏した曲の中で唯一CD化されているもの。声の張り、表現の仕方など
成長著しいものが感じられる内容でした。
この時点で22:15頃。アンコールになります。
MC 「ありがとうございます。アンコールがくるなんて。なんか日体大生の
ノリっぽかったですね(笑)。お友達で日体大生のお友達も来て下さっている
んです。」
ここでお客さんから花束を受け取る清美さん。さらにもう一度メンバー紹介。
「しっとりと終わってしまったので、もう一回明るい曲を唄いたいと思います。」
E1. 難しい答えはいらない
明るい表情で楽しそうに唄っていました。
久々のライブの会場がStar Pine's Cafeということもあり、私の条件は申し分
ありません。しかも、半年ぶりとは思えないほど表情豊かな唄い方で、曲によって
さまざまな心の景色を描いていました。切々とささやくように唄う曲、明るく
さわやかに唄う曲、どの曲にも等身大の清美さんが映っていました。これまでに
見てきたステージの中でも、清美さんの唄に対する気持ち、特に皆の前で唄える
喜びを強く感じました。
これまでのCDから演奏されたのは「一人の夜に」だけでしたが、それも
清美さんの成長を意味しているものと思います。今回初めて聴いた曲も多かった
のですが、清美さんが急に変わったのではなく、あくまでも『After The Moment』
の延長線上にある曲であることが感じられるので、それほど違和感はありません
でした。
多少気になったと言えば、ピアノのタッチが弱めであること。その分だけ
ボーカルが前に出てはいるのですが、全体的にスケールが小さくなってしまった
気がします。せっかくのグランドピアノなので、もっとダイナミックさがあっても
良かったと思います。
ステージが終わるとしばらくして客席に表れた清美さん、やはりいつも以上に
テンションが高かったようで、本当に嬉しそうな表情をしていました。そんな
調子なので、帰り際に出口の所で転んだりして(^_^;)。
言われて気付いたのですが、山岡京子さんが来ていました。
最後に何故か清美さんやスタッフの記念撮影に加わることになり、撮影したあと
清美さんらを見送って終了。今後のライブは未定のようですが、また吉祥寺に
なるかもしれないとのことでした。
SAIL Music Laboratoryへ戻る
かみと,1999