ルイード3回目となる米倉千尋さんのライブに行ってきました。対バンがKOKIAさん であり、今回は土曜日、たくさんの人が集まることは容易に予想できました。
 私がルイードに着いたのは12:45頃…早すぎます。うっかりしていて、この日は 昼の部があったことを忘れていました。余談ではありますが、出演はミスMapsなど。 表にはBOOMERからの花が飾られていました。とりあえず新宿へ行って「ういずY」 (山形タウン情報誌)と「せんだいタウン情報」を購入。どちらも米倉千尋さんの 簡単なインタビューが載っているものです。アルバム『Colours』に関する物で、 内容的には特に新しいことはありません。作詞作曲をしているという話題が主に なっているもので、山形の方はさくらんぼテレビのことも書いてありました。
 HMV新宿店などを経由して(黒木瞳さんのイベントがあるようでしたが、さすがに 見ていく訳にはいきません)再び原宿へ。14:45頃着。既に5,6人のお客さんが 開場を待っていました。千尋さんらの入り時間は15時頃だと思っていて、 Gtの福田さんが14:55頃に現れたので、間に合ったかと期待したものの、 15:15頃にはSPYの面々が現れたので、どうやら間に合わなかったのだろうと判断。 あっさりと(?)入り待ちはあきらめて代々木公園へtef tefのストリートライブを 見に行きました。昼は暖かかったのですが、夕方になるとかなり冷え込んできて、 何となく中途半端な状態で終了。
 そのままルイードへ戻ります。16:45頃でした。待っている人は若干増えていて、 階段の上までお客さんが並んでいました。この時間から並ぶのも大変だったので、 竹下通りの方へ行こうとしたら、千尋さんらが機材搬入口にいました。千尋さんは 顔の半分以上が隠れるくらいの大きなマスクをしていて、「まさか風邪ひいたとか 言うんじゃないでしょうね?」と訊いたら「ちょっと長引いていて…」とのこと。 先日もウイルス性の急性胃腸炎で救急車で運ばれたということだったので、ちょっと 心配なところ。かといってスタッフの輪に加わる訳にもいかないので、そのまま その場を後にしました。
 外にいるは寒いので喫茶店で時間を潰してから、17:30のチケット発売時間に 戻ってみると、お客さんはかなり増えていて、ルイードのスタッフが仕切り始める ところでした。開場30分前ですが50人以上並んでいたと思います。「WILL」の効果は どこへ行ったんだ?というくらい男性客ばかりでしたが。結局後ろの方の人は 入場時にチケット引換という形になり、やっと中に入ってみたところ、前の方に 若干椅子が置いてありました。こんなことならちゃんと並んで置くべきでした(^_^;)。

○MAKI(許曼[竹/均])
  上海出身とのことで、中国語を多く取り入れたステージでした。透明感のある
  唄い方は、まさにテレサテンさんのような雰囲気に近いと思います。ルイードは
  2回目とのことでした。サポートはBs,Dr,Key。受付の招待者リスト(?)の中には
  a-minさんの名前がありましたが、いらっしゃっていなかったように思います。

○KOKIA
  どういうつながりか知りませんが、関係者席に川満聡さんがいらっしゃいました。
  彼とは1年半前、宮古島での飲み会で同席したのですが、完全に憶えていない
  でしょう。という話はさておき、KOKIAさんです。KOKIAさんのステージを見るのは
  5回目になります。
 1. 私は歌う小鳥です
 MC 「こんばんは、KOKIAです。いっぱいですね。いいですね。あまり喋るなという
    ことで…。始まる前に花をもらったら俄然やる気が出てきました。」
 2. Diary
 3. 忘れもの
 MC アルバムの紹介。静かな客席に対して「お行儀が良くて…。」
 4. River
 5. Whisper
    新曲とのこと。
 MC 友達は大切にという話。視界にKOKIAさんの親友のエリカさんがいて、
    やりにくいと言いながら次の曲。
 6. エリカ
    後半でKeyはミスを多発していました。KOKIAさんの曲を知らない人はわから
    なかったかもしれませんが。
 MC ライブ告知。
 7. ありがとう

  唄に厚みが出てきた感じのするステージでした。彼女に魅力を感じるかどうかは
  1曲目の「私は歌う…」での第1声だと思っているのですが、今回も興味をひく
  のに十分な魅力的な唄でした。

○SPY
  SPYのステージを見るのは4回目。前回の米倉千尋さんのライブでも対バンでした。
 1. STEP BY STEP
 MC
 2. ACCESS
 3. 忘れないで
 MC 次の曲(2ndシングル)がアイスホッケーのテーマ曲に使われている。
    長野のホッケーのリンクで唄ってきたという話。
 4. Go and Crash
 5. Dreams come true
  Voの声質が好みかどうかで、はっきり好き嫌いが分かれそうな気がするSPYです。
  「ACCESS」は印象的なメロディーですが、他の曲はちょっと弱い感じ。打ち込み
  中心というスタイルも、今一つ好きになれないところがあります。エレアコを
  使った曲がありましたが、そのような雰囲気が少しは好みに近いと思います。

○米倉千尋
  千尋さんのステージは20:45頃から。今回のサポートはBs,Cho(女),Dr,Key,Gt。
  青紫っぽい毛糸のショールの下は黒系のワンピースでした(よく見えなかった
  ので、はっきりとはわかりません)。
 1. I believe
    会場からはイントロと同時に手拍子が起こります。千尋さんの唄は、低音の方は
    音程が少し危ない感じ。中高音域は良く出ています。でもいつもよりも喉を
    絞めて唄っているように聴こえました。間奏ではフェークがあるくらいなので、
    私が心配したほど喉の調子は悪くはないようです。高音に抜き気味にひっかける
    ような唄い方をしていました。曲中ショールを取ります。
 2. WILL
    ますます喉を絞めたような唄い方になっています。基本的にはCD収録されて
    いるものに準じていますが、アレンジがかなりワイルドに仕上がっていて、
    Bsのチョッパーが小気味良く入ってきます。そのためか、手拍子をしていた
    お客さんの中には、リズムを崩されてしまっている人もいたようです。
    エンディングが若干長めに変えられていたようで、聴き慣れた曲ではあるものの
    新鮮さがありました。

 MC 「みなさん今晩は、米倉千尋です。気が付いたら、2番から唄い出していたん
    ですよね。とんでもないことをしちゃって。気付いてないかな?と思ったん
    ですが自分でバラしちゃいました。」
    「今年3回目となる原宿ルイードでのライブ、前回は6月。今回は昨日の晩に
    ライブのタイトルを決めようかと思って考えました。
    “さらば1000年代。ようこそ2000年。ミレニアムクリスマス。ワンマンライブって
    アルバムのジャケットのシールで告知しちゃったんだけど、いろいろな諸々の
    事情でオムニバスになっちゃったのね。ほんとすいません。でも、4バンドの
    ラストっていうことで許してねライブ”
    にようこそ。ワンマンだと思って来た人もいるかなと思ったので、ワンマンな
    気分で、これから始まるステージは内容が濃いです。座っている場合じゃないん
    だな。」ここでファンからのメールの紹介。熊本の人だそうで、このライブを
    見に来ているとのこと。ちゃんと来ていたようです。他にも長崎から来ている
    人もいたようです。
    「次の曲、ノリノリなので、座っている場合じゃない。ぜひ立っていただいて…」
    ここで、タンバリンを忘れてきたことが発覚。急きょ借りることに。
    「前回のライブで喋りすぎちゃって、時間が長くなったんで、スタッフから
    あんまり喋るなと釘を刺されてきたので、あんまり喋らないで。
    喉も疲れますので。」

 3. 犬と赤いフリスビー
    かなり強引に(?)お客さんを立たせた後はこの曲。先日の横浜のイベントでは
    歌詞が飛んでしまったこともあり、このライブで名誉を挽回することになって
    いました。この曲ではお客さんの手拍子がやや走り気味になってしまいますが、
    なんとかもちこたえていました。千尋さんの唄は高音が少し弱い感じ。
    もっと出るはずだ!と思ってしまいます。「Oh Year!!」の部分はお客さんに
    振っていて、ライブとしての雰囲気も本人の表情もとても良い感じ。
    勢いあまって歌詞を間違えてしまいましたが。

 MC 「今年はライブを定期的にやるようになったり、音楽の仕事の面で新たなことが
    多かったんですけど、そのひとつに本格的な作家活動…ちょっとずつですが、
    シンガーソングライターになりつつあるかな?と頑張ってきたんですけれども、
    1回目の時よりも2回目の方が皆とやりとりが出来るようになってきたし、
    3回目はもっとできそうかな?と。4、5回行くとどうなっちゃうんだろう。
    同じステージに乗っちゃうのかしら。そういうライブになるといいなと、
    皆との距離が近くなっていけるといいなと思っています。」
    「来年はデビュー5年目、だから5周年。より気合いを入れて頑張っちゃおう
    かなと思っているわけですけど、シンガーソングライターとしてこの曲で
    随分知れ渡ったんじゃないかな?」
    Gtの福田さんのスタンバイが遅れ、「今まで何をやっていたの?(笑)」
    「「犬と赤いフリスビー」がめっちゃ早い曲なので、真ちゃん(福田さん)の
    手がキラキラして見えて、“僕の手がキラキラ光る”みたいな。」
    (「犬と赤いフリスビー」は“キラキラ光る街を抜けて…”と始まる曲)

 4. FRIENDS
    最近この曲にハマっている私にとって、実はGtの技を見たかったところ
    でしたが、位置的によく見えませんでした。聴く限り音数は少ないので、
    やはりGt1本で曲の雰囲気を再現しようとしている私の考えが無茶なのかも
    しれません。唄は前半よりもだんだん良くなってきている感じで、間奏での
    “ラララ…”の部分など、パッと世界が広がるイメージが浮かんでくるよう
    でした。千尋さん自身による詞曲のスローナンバーということもあり、
    細部に渡ってやさしく包み込むような丁寧さが感じられる唄でした。
    この曲を唄ったことで、今回「My song for you」は無いのだろうな、と
    感じてしまいます。

 MC 真冬の2大事件簿について。1つめは、新曲の唄入れ中に倒れて、担架で運ばれ
    救急車のお世話になったという話。2つめは今週の話。「2時からの仕事が
    入っていて、1本目はテレビの仕事で会社(キング)に行かなければいけなかった
    のね。その後が雑誌の取材。1時50分に会社に着いていなければいけなくて、
    会社まで1時間かかるので、家を12時50分に出なければいけないに、
    何を勘違いしたのか、1時50分に家を出れば良いと思っちゃった。出る前に
    髪を洗ってふと時計を見たら、1時30分。2時から仕事じゃなかったっけって
    ガビーン、クビだぁってあせってマネージャーのゆっかに電話して、家を
    出ようと思ったら財布が無い。探しまくったけれど無くて。前の日に会社の
    佐藤さんに送ってもらったから、佐藤さんの車かと思って電話したけど
    知らないって言われて。近所に知り合いはいないのか?って訊かれたけど
    いなくて、家にお金は無いのか?って訊かれても、私は家にお金を置かない人。
    そうしたら佐藤さんが『交番に行け』って。私、勇気を振り絞って交番に
    行きました。お金貸して下さいって。1000円が区切り良いと思って、
    『1000円貸して下さい』って言ったら、厳しい人で『電車賃を言いなさい』って
    言われて。340円だったけれど「340円無いから350円貸してあげる。10円は
    持っていなさい。」っていう話になって。(書類を)書くときに職業欄とか
    あって、恥ずかしいなと思いながら“歌手”とか書いたら笑われちゃった。
    『何で歌手がお金忘れるの!』ってこっぴどく怒られました。」
    財布は、前の日に借りていた佐藤さんのコートの中にあったそうです。

    「分厚いコーラスによるクリスマスメドレー。いつも表参道は綺麗なのに
    今年は無いみたいで。クリスマス一色で…。」
    ここで全員がサンタの帽子を被ります。千尋さんはさらにサンタの衣装の
    エプロン(?)の姿に。

 5. to Love.〜White Christmas〜サンタが町にやってくる〜to Love.
    「to Love.」でのコーラスは聴かせどころなのですが、今一つ合っていません
    でした。まぁ、唄は本業ではない人がほとんどでしょうから、こんなもの
    かもしれません。「サンタが…」の途中は歌詞が変えられていて、
    「プレゼントを持って」という歌詞通りサンタクロースが登場。千尋さんが
    客席にお菓子を投げ込みます。その中にスペシャルなものがあったらしく、
    千尋さんが自腹で買ったものだとか。それを手にしたお客さんは曲中に
    千尋さんとポラロイド撮影。さらにそのままメンバー紹介。前回のライブで
    ボンジョビーズと紹介されていましたが、今回ジョンボビーズに変わったと
    言っていました(この名前は前回のライブの直後には決まっていて、既に
    『Colours』にもジョンボビーズとクレジットされています)。
    Gtはファーストライブやビデオ撮影、イベントなどでもサポートしている
    福田真一郎さん。Drは中学生の時に“背筋力”(追記:この重要なキーワードが
    抜けていました。板垣さんすみません)が190Kgあったという板垣正美さん
    (再び追記:厳密には、中2のときの背筋力が196kgだったそうです)。
    Keyは今日のライブのために髪をカットして茶色にしてきたという
    ささきそうさくさん。Bsはバンドリーダー村上聖さん。Choは村上さんの
    奥さんでもある小口由起子さん。千尋さんはおぐちさんに「147cmしかない
    チッヒー、ドンキホーテに行けば会えるかもしれないチッヒー、みんな愛して
    るよチッヒー」と紹介されていました。千尋さんのソロは、前回も登場した
    トイピアノ(ことりちゃんピアノ(?))でした。ここまで「サンタが…」で
    ずっと引っ張っていて、最後に「to Love.」に戻るという大作でした。
    「to Love.」の最後の方も歌詞が変えられて、さらにクリスマスモードに
    変えられていました。
 6. トムソーヤの冒険
    間髪入れずに続くので、メドレーに組み込まれているのかと一瞬思いましたが、
    特にクリスマスには関係していなかったので、今回のメドレーには入らない
    でしょう。後半歌詞が飛んでいましたが、勢いで押し通した感じ。

 MC 「ほんとに盛りだくさんだったでしょ。ワンマンみたいだったでしょ。」
    ここで例のサンタの衣装を脱ぎます。
    「今回は時間的にぴったりだったんでしょうかね?しーんとしていますね。
    しーんとしているとよく『神様が通った』とか言わない?」
    「今年はいろんなこともあったし、1000年代最後の年ということで、1000年から
    2000年の変わり目に生きていられるのは嬉しいよね。『いつもと変わらんない』
    と言われると淋しい。」ここで2/2にリリースされるシングル「Just Fly Away」
    の告知。すがすがしいノリノリの曲だとか。
    「皆さんに感謝の気持ちを返していけるように、これからも唄っていきたいと
    思います。」
 7. Truth
    Keyのみの伴奏から入ります。ライブ前半の唄い方とは違って、低音部では
    喉を開いた感じになっていて、まさに『Colours』の由縁を思わせる、別の
    タイプのボーカルを聴かせてくれます。ホールコンサートを思わせるような
    広がりがあり、小柄な千尋さんが大きく見える1曲です。

 MC 「今日は皆さん本当にありがとうございました。」

 終了は21:45頃。前の3組の出演者は30分ステージでしたが、千尋さんは1時間 でした。ルイードは終演時間が早いこともあり、早々に客電が付きます。でも、 アンコールがあっても良い内容だったと思います。
 前半は苦しそうに感じられる唄い方だったのですが、今にして思えば意識的に 唄い方を変えていたのかもしれません。そういうこともあって、やや技巧的な 唄い方になっている前半より、後半の方が良かったと思っています。また、 風邪というのも少なからず影響していたように聴こえました。しかし、唄を通して 盛り上がるにつれて、相乗的に力を発揮しているのが感じられました。
 今回のライブでは、世間から“アニメ歌手”(ときには“声優”。声優の仕事を したと聞いたことはありません)と言われることがある中で、“シンガーソング ライター”という方向性を見いだした千尋さんを、しっかりと確認できました。 私にとっては嬉しいことです。あとは、音楽のわかるしっかりとしたファンが 増えることを期待したいと思います。今時PPPH(Hは無かったのでPPPか?)なんて、 三流アイドルか声優のライブにしか残っていないのでは。

 出口ではいつものように物販をしていました。今回は「FEEL ME」『Colours』 『always』だったと思います(他にもあったのかもしれません)。購入特典は 「FEEL ME」または『Colours』のリーフレットでした。
 ステージを終えた千尋さんが出てくるのを待つ人も多くなってきました。 人が多かったためか、時間が遅かったからかわかりませんが、妙に急かされて いた感じでした。

蛇足の教訓。次のライブはもっと見易いところを選ぼう…。
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