小林清美さんが山形工業高校の学園祭に出演されました。10月いっぱいで事務所 を辞めるため、これがオフィス瀬戸所属として最後のイベントということになるかと 思います。
 元々一般客は入場できない生徒向けのイベントで、見ることもできないかもしれない と思いつつ、前日のうちに山形へ。イベント開始が9時ということで、一番早い新幹線 でも当日出発では間に合いません。山形は1年ほど住んでいたこともありましたが、 もう10年以上も前のこと(でも訪れるのは3年ぶりくらい)。山形工業高校へは行った ことがありませんでした。夜の山形駅前でもストリートミュージシャンが何組か 演奏していて、聴いていきたかったところです。
 イベント当日、事務所のスタッフを捕まえれば何とかなるかもしれないという期待で 8時過ぎに会場着。既に関係者はステージのある体育館に入っているようで、正攻法で まずは学校の事務室を訪れました。いろいろ応対の仕方を考えつつ、「9時から イベントをするオフィス瀬戸の者に会いたいのですが…」と、ちょっと曖昧に 切り出すと、「いらっしゃっていますので直接体育館の方へお願いできますか」 とのこと。見事に入場に成功しました。ステージではセッティングが行われていて、 生徒も何人か集まっていました。スタッフを見つけたので挨拶に行くと、「入れたん ですね。(以前からなんとか入場できないかとお願いしていたことについて)スタッフ として入ってもらおうかという話もしていたんです」とのこと。不審人物を見つけた 先生がすぐにやってきて、スタッフに「ファンクラブの方です」と紹介してもらうと、 「ああ、そうですか。入ってしまったのでしたら、一般公開ではないので後ろの方で 見ていただく形で…。今日いらっしゃったんですか。」と、学校側も黙認という ことになりました。しばらくしてセッティングも落ち着くと、「楽屋行きましょうか」 ということで楽屋へ。清美さんも社長もビックリして、清美さんは飛び跳ねて笑って いました。清美さんらは前日から山形工業高校に来ていたそうで、コンテストの 審査員をしたりしていたということです。
 楽屋で過ごしているうちに生徒が体育館に集まり、9時ちょっと前に私も体育館へ。 こういう状況では落ち着いていることが肝心です。平然とした態度でPA横の位置へ 行きました。工業高校ですが、1割くらいは女子生徒だったのは予想よりも多かった です。
 先生から清美さんと伊藤薫さんの紹介がありましたが、清美さんについては「主に 東京のライブハウスで活動しているので、テレビなどでは見ないと思いますが…」 とか言われていました。確かに今はそうですけど…。伊藤薫さんについては 「Love is over」を例に挙げてはいたものの、高校生ではちょっと知らないかも しれません。清美さんのサポートはBs,Dr,Gtで、バンドバージョンです。本人は キーボードを弾きながら唄います。

 MC 「おはようございます。初めて山形工業高校に来たんですけれども、男子生徒が
    多いですね。女子生徒もかわいらしい人たちが昨日たくさん来てくれて。
    その中で、付き合っている人もいて、うらやましいなと。付き合っている人
    いる?」
    「盛り上がる曲は多くないんですけど、詞とか曲とか聴いてもらえたら、と
    思います。」
 1. 夢路
    朝にも関わらず、結構しっかりと唄えていました。
 MC 「好きな人に遠距離(恋愛)で会えないという歌です。そんな人いますか?」
    前の方に座っていた生徒にインタビューを試みます。「何科の何君?」
    清美さん、何をどう聞いたのか「家庭科?」会場から笑いが起こります。
    その人は機械科だったそうで、「機械科、かっこいい!男らしいですね」
    よくわからないコメントです。変なこと言わなければいいな、と思いながら
    聞いていました。
 2. 会いたくて
    高音が体育館に響き渡ります。清美さんの声は、聴いていて気持ち良くなり
    ますね。
 3. 風のレクイエム
    比較的淡々とした感じで唄っていました。
 MC 「そこは何科なんですか?機械科?他に何科があるんですか?機械科?」
    「(ばんそうこうを貼っている人を見て)どうしたんですか?怪我したの?
    柔道?(さすが元柔道部マネージャー)刺された?気を付けなきゃ。」
 4. 想い届かぬならば
    サポート無しでの弾き語りです。あまり朝には似合わない曲かも。雨の日の朝に
    ベッドの中で聴いているなら、朝でも良いかもしれませんが。それだけしっとりと
    した内容でした。
 MC 「湘南爆走族って知ってます?全部見たことある人います?湘南爆走族の11巻の
    主題歌を唄っています。その曲を聴いて下さい。」
 5. Change
    少しテンポが速かったかも。会場から手拍子が起こります。その音が体育館を
    回って少し聴きにくいところはありましたが、清美さんの声はその手拍子を
    引っ張るだけの力強いものでした。

ここから伊藤薫さんのステージになります。

 MC 伊藤薫さんの登場で、なぜか笑いが起こります。「おなかが邪魔でギターが
    持てないんだよ(笑)」
    「昨日アイディアコンテストを見せてもらいまして…」いろいろコメントを
    していました。
 6. Too Far Away
    伊藤薫さんといえばやはり、この曲が無いと始まりません。伸びやかな歌声です。
 MC 「昨日、先生と一緒にお酒を飲みまして…。イナゴを食べまして。イナゴだぜ。」
    泊まったホテルの近くに「金魚鍋」というものがあったそうで、金魚なのか、
    今度食べてみたいと話していました。金魚はどうか知りませんが、イナゴは
    山形では普通に食べるところだと思うので、気持ち悪いというようなことは
    言わない方が…。
    「今日は止めようかと思ったのですが、年上の女の人にかわいがられる歌です。
    皆さんくらいだと良いですが、僕くらいの歳だと年上はヨボヨボになっちゃう。」
 7. Love is over
    ギターの弾き方にアクセントがあって、単調にならなかったのが良かったと
    思います。
 MC 「あと2,3年たつと、年上の女の人に恋をしたり遊ばれたりするんだろうね、
    いいねぇ。最近の女の子はしっかりしているじゃない。」
    「女の子に、僕のところで止まってくれないかなということを唄った歌です。」
 8. Stop on me
    歌詞はちょっとどうかな、という気がしないでもありませんが、伊藤薫さん
    らしいメロディーラインだと思います。

高校生にはともかく、先生方には良かったと思ってもらえるのではないでしょうか。
伊藤薫さんのステージでは、今回は「Love is over」が一番印象に残りました。

再び清美さんのステージ。

 MC メンバー紹介。新井健太さん(Bs)。いくつに見える?というと、25歳と言われて
    いました。宇田隆志さん(Gt)。宇田さんは20歳といわれていました。1年生に
    向かって「学校慣れた?」と清美さんが訊ねると、迫力のある返事が返って
    きたのか、「柔道部?」と聞いたりして。最後に葛迫隆敏さん(Dr)、かわいいと
    言われていました。
    「工業高校と聞いて、頭が赤とか青とか黄色とか、いるのかなと思っていたん
    ですが、全然そんなことなくて、こんなにまじめで純粋な…。いつもセンター街
    とかで、真っ黒の顔で真っ白の唇して怖い女の子とか見ているので、皆さんを
    見て安心しました。学校の教育方針が良いんでしょうね。あと、素材が良い
    ということで。」
 9. 難しい答えはいらない
    ダイナミックな演奏でした。
 MC 「この学校って、いろんなことを体験できる学校だと思いました。熱意のある
    先生方で、私も学生の頃にこんな先生方に会っていたら、人生観変わっていたかも
    しれません。これからも、この学校、そして皆さん、先生方に素晴らしい日々が
    続きますように、この曲を聴いて下さい。」
10. Beautiful Day
    しっとりと唄い上げます。曲が終わりに近づくにつれて、何とも言えない
    気持ちになります。清美さんの今後の活動が無いわけではありませんが、
    長い時間かけて小説を読み終えた時のような、達成感と寂しさの入り交じった
    感情で聴いていました。

 最後に生徒から清美さんと伊藤薫さんに花束が贈られて、ステージ終了。 司会の先生は「アンコールと言いたいところですが、一般公開の準備もあり ますので…」とまとめます。既に一般公開予定時刻の10時を回っていました。
 ステージが終わるとサイン攻めにあっていました。ゆっくり話したかったところ ですが、ちょっとだけ清美さんに挨拶をして、すぐに帰ってきました。
 今の高校生ってちゃんと聴いてくれないのではないかと思っていましたが、 皆静かに聴き入っていました。声援もあったりして、控えめながら楽しんでもらえた のではないかと思います。普段は子供っぽい清美さんですが、高校生を前にして、 しっかりしたお姉さん風のところを見ることができたステージでした。 体育館にしては比較的良い音で聴くこともできましたし、見に行って、しかも 関係の皆さんの厚意により見ることができて、良かったと思います。
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