小林清美さんのライブが吉祥寺Star Pine's Cafeで行われました。“詩百の木28”
への出演です。開場10分後くらいに入場すると、受付に清美さんがいました。
事務所にチケットを予約した人には小さなテディベアのプレゼントがあったよう
ですが、私は会場の前売りを買っていました。開演時には客席がほぼ満席状態。
○吉川典子
PfVoで、サポートがKey,Bs,Gt,Dr,Saxでした。ボサノバ系の音楽が中心。
1. Sombra〜影法師〜
2. 最終電車
3. Memoria
4. Canca〜o de amor〜
5. Noite dos tempos(Instrumental)
6. Futurologia(Instrumental)
7. Samba alegre
バグ・コーポレーション所属とのこと。鼻にかかったまったりとした声質で、
いかにもボサノバに似合いそうな気がします。それほどボサノバが好きではない
私にとっては、良さとかすごさとかはわかりませんでした。なお、フロントに
立つのは初めてで、MCもしたことがないということで、「何分しゃべっていいん
ですか?」とか、いきなり政治の話をしようとしたりしていました。
○矢舟哲郎
PfVoで、サポートはBs,Dr,Cho(女)。基本はジャズ系のようです。スイング調の
曲などを唄っていました。太めのもわっとした声質で、演奏は若干もたついている
感じでした。ジャズ系は間違えてもごまかしやすいと思いますが、微妙に音が
ずれているところがあって、「あらっ?」と思って顔を見たら苦笑いしていました。
○小林清美
ノースリーブで柄物のワンピースにヒールの高い靴で登場。
年末のライブでもそうでしたが、少し咳をしていたのが気がかり。
1. 仮初めの涙
ストレートに唄い上げます。ファルセットは若干危なっかしいところがあり
ましたが、立ち上がりとしては上々でしょう。
MC 「Star Pine's Cafeでの年越しライブに出まして、今年最初もStar Pine's Cafeで
始められたことをうれしく思います。一番前にカメラがあって緊張します。」
「仮初めの涙」は前回唄って好評だったとのこと。
2. あなたの言葉
Aメロは穏やかで素直なメロディーということもあり、清美さんらしい曲だと
思います。
MC 開場時に配られたバースデイ・テディベアは、事務所にチケット予約して来た
先着10人分だったとのこと。
3. 水玉の傘
軽快なスタッカートで雨を表現しています。後半特に声の張りが良かったと
思います。
MC 「たくさんアンケートに書いてくれる人がいて、感動しながら読んでいますけど、
たまに『おおっ』て思うことを書く人がいて…。」
4. 未来
かなり低い音(一番下はF)で唄い出す曲。このあたりは歌詞がはっきりしません。
もう少しキーを上げたいところですが、高音の方(一番上はC)をファルセットに
したくなかったのかもしれません。
MC 「素敵なゲストを呼んでいるんですけれども、以前、詩百の木で共演したことが
ある菊地威さんです。」
5. 二人で
清美さんのPfVo、菊地さんのVoというスタイルで清美さんの曲を唄います。
ハモりは平均的なレベルだと思いますが、男声が入ることによって清美さんの
ソロ部分が引き立っている気がしました。
MC ここで清美さんと菊地さんの場所を交代。菊地さんの髪型が「山から出てきた
みたい」と言っていました。
6. One
菊地さんの曲。菊地さんによる大江千里さんのような丸みのある声に、ピンと
張りのある清美さんの声が映えていました。菊地さんをメインで聴きたい人には
清美さんの唄がうるさく感じるかもしれませんが、清美さんをメインで聴きたい
人にとっては、菊地さんの声は穏やかでコーラスには合っていると思えるのでは
ないでしょうか。
MC 「皆さんの気持ちをいつも感じながら、励みにしてがんばっています。」
7. マシュの木陰
再び一人のステージ。
勢い余るところはあったものの、力を十分出し切っている唄でした。
ライティングによって木の葉の影が壁に映し出され、きれいな光景でした。
アンコールになります。
MC 「今日は山梨から山梨軍団が…母とその友達と。あと、弟が彼女と来ていて、
彼女がいい娘で、『この娘を逃したら次は無いよ』って言っています。」
「一昨日できたばかりのホヤホヤの曲を唄いたいと思います。」
E1. 絆
ゆったりとしたバラード。わかりやすいメロディーです。張り上げる高音より
中音域の声が良かったと思います。
全体的には声の伸びも良く、清美さんの良さが出ているライブだったと思います。
楽曲も素直なメロディーのものが多くなり、聴きやすくなっていました。
課題はピアノのアレンジが単調なところ。できたばかりの曲は仕方が無いとしても、
どの曲も同じように感じてしまいます。
他に気になったところは、ステージからお客さんを名指しすること。初めて見る
人や、知らない人にとっては、単に内輪で盛り上がっているようにしか見えません。
今回は知り合いが少ないかと思われましたが、遠方から来ている人や、清美さんの
お母さんをはじめ、某レコード会社の方までいらっしゃっていたのにはビックリ。
SAIL Music Laboratoryへ戻る
かみと,2001