常識的な社会人は年度初めの日に仕事を休んだりしません(笑)。ということで、 仕事を休んで米倉千尋さんのワンマンライブを見に、名古屋クラブクアトロへ 行ってきました。
 学生は春休みなので、開場前からたくさんの人たちが入口前の階段に並んで いました。もうひとつの階段側では、今回のツアーグッズの買う人たちの列があり、 グッズとその値段を見ようとしていたら、「列ができていますので並んでください」 と言われ、素直に列につく私(^_^;)。昨年から売っている"SMILE GO HAPPY"Tシャツや タオルに加え、CDキャリーケース(1500円)、携帯ストラップ(2種類,1000円)、 トートバッグ(800円)、新しいTシャツ(2500円)などがありました。
 開場時間になると、階段はかなりの人の数になっていました。完売しただけあって、 500番台の人もいる様子。開場は10分くらい遅れたでしょうか。私は50番台だったので、 4列目センター(かなり前に詰めさせられたので、事実上2列目センターくらいの距離) 付近で見ることになりました。これなら千尋さんからも、ちゃんと見に来ていたことが わかってもらえるでしょう(笑)。開演は予定より30分ほど遅れた18:58頃。恒例の ジョンボビーズのメンバーが登場し、最後に千尋さんが現れます。千尋さんは 青のワンピースに青のハイヒール、胸元にはメタリックに輝く花を付けていました。 右手中指にイミテーションの青いリング、小指にはシルバー(?)のデザインリング。

 1. 永遠の扉
    これまでの経験上、千尋さんは1曲目の最初の音を大抵外します。今回も同様に
    外していました(^_^;)。勢い余ってシャープ気味に入るパターンはいつものこと、
    と思っていますけど。声もやや太めのトーンで唄っています。でも、ステージを
    かけまわる千尋さんは本当に楽しそうです。前の方のお客さんに触れたりして。
 2. FLAME
    この曲では、やや鼻にかかった大人びた唄い方をしています。
 MC 「みんな、こんにちは。最後まで思いっきりちっひーと盛り上がってくれ、
    よろしく。」
 3. 犬と赤いフリスビー
    スタンドマイクで唄います。Gtのコードが違っていたように思える部分が
    ありましたが、気のせいだったかも。例によって「OH! YEAH!」はお客さんも参加。
 4. TRY ON MY DREAMS
    表情豊かに唄っていました。前述のハイヒールですが、土踏まずの辺りから
    ヒールが出ていてハイヒールの高さを出すような構造で、かかと部分が無い
    ものだったためか、バランスを崩して転びそうになる千尋さん。
    サビの部分では拳を振り上げるのですが、私のところはなかなか狭くて…
    1997年の八戸工大での学園祭では私しかやっていなかったんですが(たしか
    その頃は千尋さんも別の動きをしていたと思います。でも、このアレンジは
    拳を振り上げるしかないでしょう)、定着していることは嬉しいですね。
 MC 「改めまして、こんばんは。ちっひーです。」盛り上がる客席に「一斉に言われ
    てもわかんない。『かわいい』は聞えた。」お客さんから「マギー司郎やって」
    と声がかかると、照れながらもモノマネを始めたりして。
    「ついに5周年、真っ先に名古屋のみんなに会いに来ました。」
    ここでラジオのリスナーの誕生日を祝おうとして、「(名前を書いた)紙を持って
    いたけど、どっかにいっちゃったんだよなぁ。」と一度戻ってからお祝い。
    「汗水流して楽しんで唄って帰ってほしいなと思います。」
 5. ライラ・ライラ・ライ
    お客さんの手拍子がありましたが、手拍子は若干走り気味。表情がとても大人っ
    ぽくなっています。高音部分が多少危ない気がしました。ここまでの曲の唄い方
    とは違い、ビブラートが程良くかかっています。
 6. I believe
    歌詞の中の「差しのべてくれる」という部分で伸ばした手が、指先まで情念
    こもっているかのようでした。また、サビでのコーラスが効いていました。
    さらに後半の千尋さんのフェイクなど、聴かせてくれます。
 MC ここでギターを抱えます。客席から歓声。やや上の方に持っているので、
    ギターの大きさが目立ちます(千尋さんの小柄が目立つの間違いか?)。
    「体より大きい?」「一昨日雪が降ったけど、こっちは降った?(どうやら降って
    いないらしい)リハに行く途中、皆が川を見ていたので、誰か落ちたのかと
    思って見たら、川から湯気が出ていたんです(客席の反応薄い)。あれ、そんな
    驚かない?でも鯉はうれしそうに泳いでた。」「家の前に桜並木があって、
    露店が出ていたりして、焼きそば買って食べました。皆さんは花見した?
    (名古屋はまだ咲いていないらしく)こっち咲いてないの?桜は咲いていない
    ということで冬の歌を唄ってもいいかな。」
 7. WINTER WISH
    千尋さんもギターを弾きます。でもBメロは弾いていなかったりします。
    ギターで緊張しているのか、それまでの唄の勢いが良いくらいに消されて、
    なめらかな唄になっていました。
 8. “一番大切なもの…”
    カラッとした印象の曲でした。曲が終わるとギターを置きます。
    (追記:「レンズ越しの空の下で」というタイトル?)
 9. Strawberry Fields
    トイピアノを持ってイントロを弾き始めます。ゆったりとしたリズムに合わせて、
    客席の手拍子も4ビートから2ビートへ。膝でリズムを取るようにするのが良いと
    思うのですが、お客さんはそういう感じではありませんでした。全体的にもう少し
    唄にグルーブ感があると良いかも。後半では千尋さんのフェイクを、同じように
    お客さんに唄わせます。
 MC 水を飲もうとした千尋さんに客席からイッキコール。如何に客層が若いかが
    わかってしまいます。「"Little Voice Tour 2001"(今回のライブタイトルは
    短くて助かる(笑))、5周年になり、かつては恥ずかしがりやで、対人恐怖症に
    なるくらいだったけれど、中学校の謝恩会で唄ってから、歌手になろうと
    思って、唄を通して人になれた気がします。皆さんを同じ夢を見る仲間だと
    思っているので、ずっと私のFRIENDSでいて欲しい。」
10. FRIENDS
    思わず涙を流してしまう千尋さん。泣き虫ぶりは健在でした。お客さんが助ける
    ように唄い始め、やがて合唱になります。ますます涙が止まらない千尋さん。
    せっかくの唄なので、手拍子はやめて欲しい曲ですね。「同じ夢を見る仲間」
    というMCのこともあり、これまでの千尋さんのイベントのことを思い出しながら
    聴いていました。(今だから言うわけではありませんが)かつては私一人しか
    見ていないイベントもあったなぁ…などと思い、これだけのお客さんが千尋さんを
    盛りあげている状況を見て、「あの頃の努力が実って良かったね」と伝えたい
    気持ちになります。私にとっては、千尋さんが長く唄い続けられること、私が
    長く聴いていられることが夢だと思っています。なので、彼女が売れることは、
    直接的ではないけれど、私の夢が叶うための要素のひとつになり得ることだと
    思うわけです。
11. 陽のあたる場所
    気持ちを持ち直して唄います。この曲は後半に広がりがあり、スケールの大きな
    唄になっています。聴いていて気持ちが良い唄です。
 MC 「ハプニングがありましたが、これからは思いっきり張りきっていきたいと
    思います。」
12. 嵐の中で輝いて
    ここから怒涛の盛り上がりコース。
13. WILL
    やはり客席のウケは一番良いですね。
14. 桜色の街
    東海ラジオの番組内でできた曲。初めの方のギターソロは明らかに変で、千尋さん
    もGtの福田さんの方を見て笑っていました。途中に出てくるドラムのフレーズに
    合わせて腰を振る千尋さんですが、そろそろ疲れが出てきているのか、リズムの
    半分は省略していました。テンポについていけなかったのかも。
    名古屋城でのイベントの時のように、後半は「ラララ…」の大合唱になります。
    その「ラララ…」のフレーズ、千尋さんは1回分早く終わろうとしてしまい、
    ペロッと舌を出していました。
15. トムソーヤの冒険
    そんな動揺からか、唄い出しの場所を間違えてしまいますが、すぐに持ちなおし
    て唄いきります。でもやっぱり、唄はかなり疲れが出てきています。演奏も若干
    荒っぽくなっている感じ。

本編はここで終了。20:20頃でした。5分以上アンコールの手拍子が続き、"SMILE GO HAPPY"のタオルを持った千尋さんが登場し、Keyの位置につきます。でも手拍子が 鳴り止まない、ちょっと変な状況になり、手拍子を制止するように話し出します。 千尋さんは今回の新しい黒いTシャツに、深緑のパンツに着替えていました。 足元は赤のサンダル。TシャツはキッズのLサイズだそうですが、千尋さんには ピッタリあるいはちょっと大きい。

E1. The Rose(Bette Midler)
    千尋さんがラジオ番組の中でお薦めとして紹介したことがあるらしいです。
    何人かこの曲を唄うのを聴いたことがありますが、千尋さんは比較的すっきり
    した唄い方でした。この曲も手拍子はいらないのに…。
 MC ここでメンバーを呼び込みます。皆が新しい千尋さんのTシャツに着替え、
    "SMILE GO HAPPY"のタオルをそれぞれが広げて登場します。
    「後半戦はみんなのラッキーをもらって帰りたい。」
E2. Sweet True Love
    あまり気に入っていない曲なので、もしこの曲で終わるようだとちょっと不満、
    と思いながら聴いていました。曲の途中でメンバー紹介。板垣正美さん(Dr)、
    村上聖さん(Bs)、榊原ながのりさん(Gt)、ささきそうさくさん(Key)、
    福田真一郎さん(Gt)、小口由紀子さん(Cho)。恒例のメンバーです。
 MC 「みんなで飛んでいって。」
E3. Just Fly Away
    さらにこの曲が続きます。速いテンポで畳み掛けるように唄っていました。
    バンドが一体となってパワーを出しきるかのような演奏でした。

 最後に全員が前に出てきてフィナーレを飾ります。終了は20:46頃でした。 時間が短く感じられた割に曲数があり、MCも長めだったように感じられたので、 とても内容の濃いライブだったと思います。「うまい、うまい」とニヤニヤしたり、 「OK、OK」とうなずいたりしながら聴いていました。
 名古屋はラジオの影響も大きく、若いお客さんが多いため、客席がとても元気 でした。それに負けないくらいステージ上の千尋さんも元気。見た目は中学生と 変わらない(言いすぎ?)雰囲気の千尋さんですが、やはり姉御的な存在になって いるのかもしれません。今回特に良かったと思うのは「FRIENDS」(泣いていたけど)、 「陽のあたる場所」、および「嵐の中で輝いて」から本編最後まで。いつもの 張りのある声でしっかり唄えていました。「WILL/FRIENDS」のシングルが出る前、 イベントでこの2曲を聴いて、良い作品になるだろうと思っていたときの気持ちが そのままライブで体験できた感じで、この2曲が核となって、うまくまとまった 展開でした。
 来週の東京のライブも今回のクアトロとともに(今回のライブでは、前の方に カメラは見当たりませんでしたが…全く意識に無かっただけかも)撮影・販売 されるそうなので、気合いの入ったライブになることでしょう。
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copyright かみと,2001