Jungle Smileのライブが東京国際フォーラムCホールで行われました。
“ジャンスマポップTOUR”の最終日となります。私にとっては久しぶりの指定席で、
開演直前に到着しても大丈夫です。私は1階席だったので2,3階の様子までは
わかりませんが、1階はほぼ埋まっていました。前回のクアトロでのライブなどと
違って、遠いけれどステージが良く見えます。会場には「ボレロ」が流れていて、
普通のBGMかと思っていたら、後半がミックスされていました。音量が一段と上がった
ところでスタート。19:10頃だったかと思います。サポートはPerc,Key,Dr,Bs,Gt。
1. 林檎
後ろからの青い光に浮かび上がるドラムセット、パーカッション、機材などが
どことなく近未来的で機械的。そんな中、シルエットとなって唄う郁乃さんは
時代から取り残された生身の人間として唄っているかのようでした。郁乃さんの
声はまだ出ていない感じ。
2. 小さな革命
お客さんが立ち上がります。この辺で郁乃さんが黒いドレス姿であることが
はっきりわかります。激しく頭を振って唄っていましたが、白いドレスだったら
fra-foaの三上ちさこさんみたいに見えるかもしれないほど、激しいものでした。
途中でテンポアップしますが、思ったよりもゆっくりめでした。
MC 「こんばんは、東京ちゃん。こんばんは、Jungle Smileです。ツアーの最終日
です。あふれるまま唄うので、みんなも安心してあふれちゃうまま、私について
来てください。」
3. 同級生
少しこもったような声で唄っていました。
4. 片思い
世間で“ジャンスマ”といえばこの曲なのかもしれませんが、比較的あっさりと
唄っている気がしました。
MC 「今日はステージが広いから、水も遠い…。」
「次は犬の歌です。犬は一度のやさしさも忘れないといいます。どんなことを
されても人間が好きなのだそうです。里帰りするとチロが迎えてくれます。14歳
で、見た目は若いのですが、『チロ』って呼んでも声は聞こえません。」
5. チロ
ややクラブ系のサウンドにアレンジされていました。
MC 「みんな東京の人?私は東京が大好きです。とても厳しくて冷たくて、あったかい、
夢のかなう街だと思っています。新潟から出てきて8年。たくさんの出会いが
ありました。こうして続いている出会いもあれば、通りすぎていった出会いも
あります。今まで出会った誰一人が欠けても、私は今ここにいないと思います。」
6. 東京、さびしんぼ。
マリンバを使っていました。この辺りから雰囲気が落ち付いてきたと思います。
7. 夢見る頃は過ぎても
ゆったりと唄えていて、この日一番唄が安定していた頃だと思います。
ゐさおさんはときどき指揮をしていました。
MC 「高校生という季節に、大切な人の気持ちに気付かずに置いてきてしまいました。
みんなは初めてのぎこちないキスとか忘れないと思います。」
8. 16歳
MC ここで郁乃さんとゐさおさんのトーク。ゐさおさんは「長くなるから」とお客さん
を座らせます。ゐさおさんが桜上水の方へ行ったところ、「高速の入り口でヒッチ
ハイクのアフロがいた」という話。名古屋という看板を持って車を止めようと
していたらしく、ゐさおさんは乗せてあげようかと思ったけれど止めたそうです。
原チャリだったから。このまま旅の話になります。郁乃さんは永六輔さんに
ライブの招待状を出したそうです。「会ったことも触ったこともないのに返事が
来た」のだとか。招待状に「モノマネをするかもしれません」と書いたから、
というわけではないと思いますが結局来てもらえなかったようです。でも、
ゐさおさんの永六輔さんのモノマネがありました。郁乃さん曰く「来なくて
良かった。」さらに話は続き、なぜか子供電話相談の設定になります。“日本の
国旗にはどういう意味がある?”、“日本と名付けたのは?”という質問に、
永六輔さんやアントニオ猪木さんの真似をしながら答えようとするゐさおさん。
猪木さんの真似で「いち、に、さん…し」というネタはアドリブだったので
しょうか、照明さんまでひっかかっていました(^_^;)。
さらにスタッフがテーブルを運んできて、恒例(?)の告知になります。Tシャツ、
タオル、スポーツタオル、リストバンド、ジャンスマちゃん、ジャン酢こんぶ、
ジャンスマロン、ジャングルスライム…。ゐさおさんは時々津川雅彦さんの
真似していました。ゐさおさん作の携帯電話着メロの紹介もありましたね。
メンバー紹介でサポートメンバーが戻ってきます。さとうたくまさん(Key)、
さかいひであきさん(Perc)、山下政人さん(Dr)、おがわしんじさん(Bs)、
あまのきよつぐさん(Gt)、ダブマスターXさん(Live Mix)。
9. 風をおこそう
レゲエのアレンジになっていました。お客さんは大きく左右に手を振りながら
楽しんでいました。
10. おなじ星
改めて曲の良さを感じますね。郁乃さんの声はかなり疲れが出てきていましたが。
11. 冒険(ロマン)
前半はモニタが聴こえにくかったのか、郁乃さんの声はシャープしていて、
ゐさおさんとのハーモニーがバラバラ。ブリッジ部分でやっと音が合った感じ。
MC 「みんなと一緒に唄いたいです。一緒に唄おう。」
12. 翔べ!イカロス
音のバランスが良かったと思います。
MC 「今日は来てくれて本当にありがとう。あと3曲。話したいことはいっぱいあった
けれど忘れた。私は歌手です。私は帰る場所が無いと思っていましたが、帰る
場所はここです。ツアーが終わって明日からどうしよう?と思うけれど、歌を
たくさん作りたいと思います。これ以上話すと泣いちゃうので唄います。
愛しています。みんなが求めれば鼻歌になって出てきます。呼んでみてね。」
13. 祈り
14. 思春期
MC 「私を助けることができるのは私だけだと思います。私達を助けることができる
のは私達だけだと思います。」
15. 抱きしめたい
最後の郁乃さんのロングトーンは、途中からサンプリングした音に変わって
いましたが、これが全部生声だったらと思ってしまいます。
お客さんの気持ちを抱きしめるように、両腕を広げた後で胸の前で組み、感謝の
気持ちを表していた郁乃さん。そのまま客席に下り、通路を客席の後ろの方へ。
私は通路沿いの席だったのですが、通路部分で見ていたので、迫ってくる郁乃
さんに「どこまで来るんだ」と思っていました。慌てて避けましたが、郁乃さんは
そのまま客席1階後ろの出口から出ていきました。ステージでは演奏が続いて
いますが、ゐさおさんも「どこまで行くんだ?」という顔をしていたように
見えました。曲が終わると、サポートメンバーとともに帰っていくゐさおさん。
郁乃さんは結局そのままステージには戻りませんでした。
終了は21:35頃。例によって、アンコール不要な充実した内容でした。2時間以上の
ライブでしたが、不思議と疲れることは無く、さわやかな気分に満ちていました。
広い会場のわりに音の回りが少ない席で、ドラムの音などクリアに聴こえてきて、
音がうまくまとまって聴こえました。
今回のツアーはこの日で終了ではあるものの、Jungle Smileの新たなスタートという
印象のライブでした。
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かみと,2001