拝郷メイコさん、伊藤サチコさんのライブが三軒茶屋グレープフルーツムーンで 行われました。ヤマハの新人のこの二人が対バンするのは2回目になります。前回の ようにヤマハのイベントとなっているのかと思ったのですが、どうやらそうでは なさそうでした。そもそも、今後の大きなライブに向けてシークレット的にやりた かったんじゃないかな?と思っていたくらい。グレープフルーツムーンでは狭いのでは ないかという予想通り、開場前から結構な数の人が集まっていました。こんなに人が 並んでいるグレープフルーツムーンに来るのは初めてで、道行く人達も何事かと 思って見ていました。結局80人くらいは入っていたのではないでしょうか。

○伊藤久美子
 1. うれしいひなまつり(Instrumental)
    途中マイナーをメジャーにしたりして、いろいろと工夫していました。
 2. 上弦の月
 3. どこまでも続く海
 4. SOMETHING(ザ・ビートルズ)
 5. この恋は終わったから
 6. 戻れない川
 7. 空の途中
    友達の結婚式のために作った曲とのこと。
 8. Dear Nobody
    イギリスの小説を元にしているそうです。最近読み返したら、以前読んだときの
    記憶と違っていて、ショックを受けたとか。
  KeyVo。昔の石岡美紀さんの唄い方で、キーを低くしたような雰囲気がありました。
  曲によっては紫門さんっぽいところもあったりして。雰囲気的には悪くないです。
  ゆったりしたビブラートのかけ方など良かったと思います。もう少しアピールする
  唄や声の特徴が見えてくると良かったかもしれません。
  きっと多分対バンのことはよく知らずにやってきたのでしょうね。彼女のお客さんは
  5人くらいと言っていましたし、アンケート用紙も20枚くらいしか作ってこなかった
  そうです。

○伊藤サチコ
 MC 「皆さんはじめまして。次の出演者、伊藤サチコです。今日は自由にやって良い
    と言われたので、関係者にも聴かせていない曲もやりたいと思います。最初は
    弾き語りで。」
 1. 心の扉
    最新シングルということもありますが、いつも唄っている曲だけあって落ち着いた
    内容でした。比較的淡々と進む部分と盛り上る部分がうまく表現できていたと
    思います。
 MC 「よし!次はこないだできたばかりの曲で、人前で唄うのも初めてです。
    レコーディング中に作った、永遠の愛はあるのか?をテーマにした曲です。
    魚が出てきます。」
 2. 赤い魚
    できたばかりらしく、アレンジはまだまだ練られていない感じ。
 MC 「緊張してしまいました。」
    「ゆっくりと電車に乗って風景を見ながら、聴いてください。」
 3. 電車
    6/8の曲。「赤い魚」よりはこちらの方が好きです。
 MC 「ちょっと間違えてしまいました。次は伊藤サチコらしくないタイトルの曲。」
 4. 純愛ラブソング
    途中で演奏をミスしていましたが、うまくごまかしていました。
 MC 「お供どもが遅いぞ!3月3日はスペシャルな日で、ケント・デリカットさんの
    誕生日(笑)。」
    ここでDr,Bsのサポートメンバー登場。
    「伊藤久美子さん、伊藤サチコさん、拝郷メイコさんの3組で仲良くなりました。
    今日は良い思い出になると思います。」
 5. 花束
    この曲のイントロは特に印象的ですね。
 6. 宿題
 MC 「昨日の夜、bayfmの「仮面キッズ」(伊藤サチコさんの番組)を聴いてしまい
    ました。これから盛り上っていきたいと思っています。」
 7. 万華鏡
    「小さな穴から覗いて…」という歌詞が耳に残ります。
 8. さようなら、木
    以前聴いたときよりも音の広がりが少なかった感じ。
 MC アルバム・ライブ告知。大宮Heartsが出てこなくて焦っていました。3/26の
    ぴあデビューレビューではもう一人新メンバーを出すそうです。
 9. カレンダー
  新曲があったこともあり、一部は緊張感が感じられましたが、MCには余裕があり、
  無難にまとめあげていたと思います。ファルセットのつながりが悪いところは
  まだ少し気になりますが、ファルセットになる前の高音域は力強さすら感じさせ
  ます。まだまだ伸びる人だと思います。

○拝郷メイコ
  Dr,Gt,Bs,Keyのサポート。伊藤サチコさんは客席で拝郷さんのステージを
  見ていました。
 1. 桜のころに
    久しぶりにこの曲を聴きました。もうそんな季節ですね。
 MC 「一番大事な人のことを考えながら聴いてください。」
 2. やさしいちから
 MC 「3番目ということで、お客さんがいてくれて嬉しいです。まんじょう…
    まんれい…満員御礼ということで。」ここで簡単な(?)箇条書き的な自己紹介。
    実家は定食屋さんとか、高校のフォークソング部では副部長だったとか、
    いろいろなことを話していました。
    曲順を書いたカンペを見つけられなかったようですが、そのまま続けます。
    次の曲に絡めて恋愛について。「痛みがないとつまらない、と思っていましたが、
    今は少しでも痛みが無い方が良いと思っています。」
 3. 虫歯
 4. よるのなか
 MC ここで立ちあがります。
    「改めまして、こんにちは。拝郷メイコです。汗だくです。ハンカチ忘れちゃうん
    だよね。久しぶりに立ってやることにしました。」
    アルバムについて。3月3日の3時33分に好きな人にメールをしたら、気付いてくれた
    のが3時40分だったとか、月がきれいとか、そんなことを唄った絵本のような
    アルバム。さらにメンバー紹介。スペシャルゲストで田ノ岡三郎さん(Acc)登場。
 5. サーカス
    以前聴いたことがあるものの、この曲を唄っているところはあまり見たことが
    ありません。多分私は2回目かな?
 MC 再び座ります。「こんな曲も作ります。」
    「デビューして初めてのバンドでのライブ。MAYの頃はバンドでやっていました。」
    「こんなに遅くなったのに残ってくれてありがとうございます。デビューに協力
    してくれた人たちのおかげで、こうして唄っています。この曲がなかったら
    出会っていなかったと思います。」
 6. トマトスープ
    この曲にはすごいパワーがありますね。ボーカルの細かいところまで見事に
    “拝郷メイコ”表現しきっていました。グイグイと曲の世界に引き込まれて
    いきます。
 MC 「これからもたくさんたくさん曲を作ってCDを作って、ライブをやっていきたいと
    思います。デビューしてから“音楽って何だろうと考えることがあります。
    唄わなくちゃ死んじゃうというわけではなくて、散歩するときとか唄っていて、
    ごはんとか寝ることと同じじゃないかと。自分が恥ずかしくないように続けたい
    と思いました。音楽をやりながら、当分生きていけたらと思います。」
    「(真面目な話を真剣に聞いていたお客さんに)元気出してよ!」
 7. 夕ぐれ
 MC ホームページ・ライブ告知。
    「春が来ます。春が来るたびに考えごとをしてしまいます。いつも考えているん
    だけど。悩みには出口があると思っていたけれど、答が出ないまま曲にしたもの
    を唄います。」
 8. 家路
    なんだかこの曲、久しぶりに聴いたような気がします。それくらい懐かしさの
    感じられるメロディーなのかもしれません。
  今回の拝郷メイコさんのライブ、彼女の持てる力をきっちり出しきった感じのする
  完成度の高いライブでした。細かいところまできっちり唄い上げていて、どこを
  聴いても見事な内容でした。聴いていて曲の世界にどっぷりつかることのできる、
  唄の表現力は秀逸ですね。昨年の天窓でのライブよりも音に厚みが増している
  こともありますが、ボーカルの力が見事に表現されていて良かったと思います。
  自分のことではないのに「どうだ、これが拝郷メイコだ!」と自慢したくなる
  ようなライブでした。

 今回のライブは、スペースを考えると伊藤サチコさんか拝郷メイコさんか、 どちらかだけで良かったのではないか?と始まる前は思っていましたが、 ライブを見て非常に満足のいくライブでした。今後なかなかこういったライブは 実現されないかもしれませんね。
 終演後、出口付近で抜け殻のように“ふにゃっ”となっている拝郷さんを見たとき、 ステージに費やしたエネルギーの大きさを感じました。
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copyright かみと,2002