渋谷青い部屋で伊藤さやかさんのイベントが行われるという噂を聞きつけ、
行ってきました。伊藤さやかさんを知っている人は、そこそこの年齢になっているかと
思います。彼女が活動していたのは今から20年近く前になります。15年ぶりに活動を
再開し、ベストアルバム『気分はグレイテスト・ヒッツ〜SAYAKA Early Best〜』が
CDで復刻されたことを記念しての無料イベントです。
伊藤さやかさんについてはそれほど詳しいわけではなく、当時の曲を少し聴いた
ことがあるとか、日本テレビ系『陽あたり良好!』を見ていた記憶があるとか
(内容までは憶えていません。最近CSなどで再放送されたらしい)、その程度ですが、
唯一強い印象に残っているのは「素敵にジングルベル」という楽曲です。この曲が
好きで、調べてみたら長渕剛さんの作曲だったというもので、後に大塚ジュンコさんが
カバーしています。以前買ったEP盤を聴くすべが無い状態でしたが、今回の復刻された
アルバムにはこの曲も入っています。
今ごろ伊藤さやかさんなんてと思い、20〜30人の濃いファンの集まりに入っていく
ことになるかもしれないという心配はありましたが、そんな予想はあっさりと裏切られ
ました。会場前に着くとたくさんの人が集まっていて、すごい列になっていました。
開場後に中へ入ると、狭いスペースにも関わらず100〜120人くらいの人はいたと
思います。今年39歳の伊藤さやかさんですから、ファン層も同じくらいの年齢、
子供連れが多く、子供を入れると150人は超えていたのではないかと思います。
若いお客さんも意外と多く、「陽あたり良好!」を再放送で見て来た人もいるかと
思われます。
イベントはトークとライブという構成で、空白の15年間について語っていました。
24歳のときに歌手生命を断たれるほど喉の状態が悪化し、血を吐きながら唄っていた
こともたたって、喉の手術をせざるを得なくなったそうです。当然ながら医者に
「声が変わる」と言われて。高校生の頃にはバンドでギターを弾いていたそうで、
唄に対する思い入れが強く、唄えなくなるならば死んでしまった方が良いとまで
考えていたそうで、結局そのままひっそりと引退する形になったようです。寺の
住職(?)と結婚し、2人の息子さん(小学4年と5歳)に恵まれ、いずれ時間と共にファンの
人たちも忘れてしまうだろうと思っていたとか。しかし熱心なファンが多かったことも
あり、かつて所属していたヒラタオフィスに世話になることになって、活動再開と
なったのだそうです。そんな話をする伊藤さやかさんは、まるで当時と変わらない
風貌で(スリーサイズは変わっていないそうです)、あの頃のイメージのままの人
でした。少なくとも10歳は若く見えます。
後半のライブでは、Gtのサポートでベストアルバムに入っている曲を唄って
いました。喉の問題から、途中で唄えなくなるかもしれないと言いつつ、
無理の無い唄い方をしていて、とても手術をしたとは思えないすっきりとした声
でした。後からCDを聴いて、後期のロック系の歌での声がまるで別人のような
ハスキーボイスだったので、その前のきれいな声に戻っていたという印象でした。
キーは下がっているとのことで、昔のようには唄えないと話していましたが。
本人はロックと言っていますが、聴きやすいポップス系の楽曲で、なんとなく
聴き憶えのある曲が多く(何曲かは当時聴いているはず)、つまりは印象に残る
楽曲で、改めて「良い曲を唄ってきていた」と思わせてくれます。そんな楽曲で
お客さんも合唱になります。
終了後にはサイン&握手会となり、多くの人が15年の思いを伝えようと、かなり
時間がかかっていました。そんな段取りもあまり良くありませんでしたが、CD販売も
しばらく担当者がいなかったりして、結構抜けの目立つイベントではあったものの、
皆さん不満に思うことも無く楽しんでいたようでした。さすがに年齢層の高いお客さん
だけあって、2500円のCDは飛ぶように売れていて、4枚くらいまとめて買っている人
もたくさんいました。
この日テレビカメラが入っていました。この模様の一部は、9/18の日本テレビ系
21:00-22:54「あの人は今?!」の中で放送されることになっています。森川正太さんが
レポーターとなるようです。「陽あたり良好!」で共演していたらしいです。
http://www.sayaka-ito.com/
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かみと,2002