いとうゆうこさんのライブを広尾にあるアクアエンタテイメントという音楽事務所で 見てきました。この情報を得たときの怪しい雰囲気なのではないかという予想通り、 かなり怪しい状況でした。会場はマンションの一室で、しばらくためらった後に おそるおそるブザーを鳴らしました。「ゆうゆうのお友達ですか?」と言われ、そうだとも 違うともつかない曖昧な返事をして中に入ると、女性と子供ばかり15人ほどによる、 まさに新年会の最中といった状況でした。遠い親戚の家の新年会に呼ばれたように かなり気まずいところはありましたが、まもなくいとうゆうこさんが現れて少し安心。 「借りてきた猫みたいだ」と言われても否定できません。
 着物で唄うという話でしたが、登場したいとうゆうこさんは時代劇の遊女のような 感じでした。子供の教育上云々などとは思いませんでしたが、笑ってしまうほど一段と 怪しい雰囲気でした。

 1. 通りゃんせ(童謡)
    行きはよいよい帰りは怖い…この日のライブのことを唄っているかのようです。
    イントロで小さな(おもちゃの?)琴を弾いていますが、唄の部分はア・カペラ。
 2. あやつり人形
    この曲以降はミニギターで唄います。
 3. マリア
 4. 羊飼いの唄
 5. 虹の橋
 6. ムスカリの頃
 7. オブラート
 8. Jazz猫
 9. あやつり人形

 セリフをかぶせることはありましたが、MCとして中断することなく一気に唄って いました。「あやつり人形」は聴いたことの無い曲でした。前半と後半で2,9曲目に 分割されたようです。「虹の橋」もなじみが薄いのですが、なんとなく聴き憶えが ありました。「Jazz猫」は先日のライブで唄っていた曲。「ムスカリの頃」や 「オブラート」など、かなり懐かしい。唄い方や表情など全体を通して、まるで 時代劇の怪談を見ているような、かなり珍しいライブでした。新鮮とかいうレベルを 通り越して、真似するような人もいないのではないか、いとうゆうこさんって やはり比類なき存在だ、とつくづく思わされました。
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copyright かみと,2005