長野県県民文化会館中ホールで行われた[ma]のワンマンライブを見てきました。
"Piacere"というタイトルで、半年以上前から[ma]の二人が目標としていたライブ
です。私自身はそれほど気合いが入っていなくて(^_^;)、当日券で入場。
キャパ1070人のホールの2階席から見ていましたが、7〜8割は埋まっていたように
思います。会場に流れるオペラが終わった17:10頃開演となりました。
センターやや左にグランドピアノがあり、サポートはVa(女),Key,Bs,Dr,Gt。
サポートメンバーの間に電熱線のおばけのようなモニュメント風のセットが
ありました。
1. flare
ホールが似合う曲です。でも、スネアの音が今一つ好きになれません。
2. innocence
MC 「皆さん今晩は、[ma]です。今日はようこそおいでくださいました。
今日はワンマンライブなので、やりたいようにやらせてもらっていいでしょうか」
3. days
やや唄い急いでいるような印象でした。オルガンの音色が
MC 「改めまして今晩は[ma]です。今日は本当にやってきました。
今日までの歴史を振り返るにはまだ早いので振り返りませんが、
来てくれた皆さん、ありがとうございます。雪じゃなくてよかった。」
「一部では雪女じゃないかと言われているのですが、晴れたということは
私たちに力があったね。」「全然ありありですよ。」
「皆さん緊張してます?いい感じで見てください。」
「楽しいライブにしたいと思いますので、じっくりゆっくり楽しんでください。」
4. Always
5. 今日も明日も
ここぞとばかり、Ayaさんはステージを動き回ります。
6. Replay
少しずつ盛り上がる感じがうまく出せていました。なめらかさはまるで水の糸の
ようであり、盛り上がるとともに大きな流れになっていくような、絶え間のない
広がりを感じさせます。
MC 長野縦断ライブについて、122本回ったとのこと。毎日のようにスケジュールが
入っていたけれど、「自分たちでスケジュールを入れるので、文句を言えない。」
「ある人に『Mなスケジュール』と言われて。」「[ma]だからね。」
「(長野縦断ライブは)県文のホールライブをたくさんの人に見てほしいと
思って始めました。自分たちの足で(地道に回って)聴いてもらうしか
ないということで。Yahooのマップルで地図を出したところから始めました。」
「当時市町村が117あって、路上をやっても「第一村人発見!」みたいな
ところもあって…県庁や全市町村にメールを入れました。それであちこちから
声をかけてもらいました。出会う人が本当にいい人で、長野はいい人ばかり。」
「長野に住んでいながら、このライブがなかったら行かなかっただろう、
というところもあり、チケットを1枚1枚手売りしたので、席のどの辺がどこの人か
わかります。」「一人一人お酌して回りたいくらい。」
「(Ayaさんの地元の)静岡にもあったかい人がいて、帰れば気持ちがゆるく
なります。皆さんにもそんな場所があると思います。懐かしい場所を思いながら
聴いてください。」
7. あのころ
この曲からサポートなし。夕陽を浴びた木漏れ日のような照明にシルエットを
落としています。
MC 「[ma]を結成してから6年目。6年前の私たちを知っていますか。
6年前の音源を聴いたら素晴らしかった。にこにこ顔の二人が目に浮かびました。
若かったなぁと。」
8. Happy Birthday
懐かしい曲。以前はお客さんの中に誕生日の人がいると唄っていたような
気がします。
MC メンバー紹介をしつつ呼び込みます。
9. 三日月
ステージ後ろに三日月が浮かんでいました。エレガントな音作りになっています。
10. ゴシップ
ややベタベタした唄い方になっていました。Vaのピチカートが効いています。
11. dice cast
ボサノバっぽさを出そうとしているような気がしないでもないのですが、
ギターはあまり意識していないようです。
12. Free Free
Mayuさんのコーラスは軽めですが、バランスは悪くありません。Ayaさんは
若干「表面的」と思ってしまうような唄い方。
13. ツヨクナリタイ
ステージの上の方に星を模した照明がたくさん光っていました。余談ですが、
ライブ後の長野の空も星がたくさん。
MC 「楽しんでいただけていますでしょうか。すごいね、いいんですよ、今。
皆さん本当にいい感じですか?県文ライブが終わったら『メジャーデビュー
するんでしょ?』とか噂が流れているようですが、そうじゃないですね。
メジャーに捕らわれなくなって、自分たちのやりたいことをそのまま表現
できるし、自分たちの足で動けて、自分たちを表現できている今が充実して
います。大変な部分はあるけれど、二人だからできていること。」
「自分たちでやってきたからこそ実感があります。縦断ライブも最初は
不安でした。(どちらかが塞ぎ込んでいると、もう一方が元気づけて、
お互いに励まし合って)どっちかの気分が上がれば…どっちも上がっているなぁ。
B型どうしなのにバランスが取れている。Mayuはおもしろい。」
「Ayaもおもしろい。これからも一緒にやっていきたい。…プロポーズして
いるみたい。」
「今回のライブは一つの節目であって全てではないし、最終形でもないし。
今のいいバランスを保って、納得できる音楽ができればと思います。
今日は私たちの証しを目に焼き付けていってください。」
14. アカシ
MC 「今日は本当にありがとうございました。楽しんでもらえましたか?」
15. aLIVE
本編終了。18:41頃でした。大きく包み込むようなアンコールの手拍子が続きます。
MC 「私も実は終わりたくないと。」
「いろんな風景が浮かんできました。感極まって…息苦しくなりました。」
「小さな音楽を奏でていた私たちが、皆さんのお陰で少し大きな音楽を
奏でられるようになりました。」
E1. 石のプロペラ
ゆったりとした中に力強さを感じる曲。
MC 「やっぱり最後はこの曲で終わりたいと思います。この曲のお陰で
友達がたくさん増えました。日本だけでなく世界中に増えた気がします。」
E2. Ring
曲の紹介の時点で拍手が起こるほど、スペシャルオリンピック関連もあって
お客さんの中に一番浸透していることがわかります。五輪のような配置の
光の輪に囲まれるように、上からの照明が当たっていました。
終演は18:57頃でした。ストリートライブなどを撮影した映像にのせて
スタッフの名前が映画のエンドロールのように表示されます。長野縦断ライブの
全公演のリストも表示されていました。
充実した内容でした。[ma]の二人の楽しそうな様子からもそれが伝わってきます。
ホールが似合う二人ですね、スケールの大きさをうまく表現できていたと思います。
「Replay」など特に良い内容だったと思います。何のために音楽をやっているのか、
何をやりたいのか、といった根本的な部分への確固たる答えを見いだしたような、
しっかりと足を地に付けたライブでした。
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かみと,2005