伊藤サチコさんの企画ライブ“MUSIC LAB vol.4”が下北沢440で行われました。
20分ほど遅れて開演します。まずは一人で登場。
1. 花束
軽めのタッチの演奏で、さりげない導入です。ファルセットのコントロールが
ちょっとあまい。
MC 「はいっ!皆さん今晩は、伊藤サチコです。」「今日はラボラボしますんで。
何よりも新曲がたくさん。」
早速ここでゲストの中村修司さん(Gt)、十川知司さん(Key)を呼び込みます。
2. 天気雨
やさしい印象のあるラブソング。書きかけのラブレターがキーワードになって
います。
3. 雨だれの涙
こちらもラブソングで「天気雨」同様、思いを告げられない主人公です。
MC ゲスト、MUSIC LABについての説明。今回のゲストは「待ってましたの集大成
ですよ。」次のアルバム制作に向けて良いスタートをきるためにも、この二人は
ベスト。「皆さんに希望を持ってもらえるように、大切な日にしたいと思います。」
4. 春の道
チェンバロ風のキーボードの音色が印象的。
5. たいくつしのぎ
ハンドマイクで唄います。髪につけた花飾りも含め、なんだかアイドルみたい。
口元がマイクで隠れると、一瞬、某アイドル女優に見えてしまった…。
6. 僕の場所
ガラッとアレンジを変えています。イントロだけではほとんどわからないくらい。
メロディーと歌詞はそのままでも、コードの付け方が全く違います。
サチコさんのキーボード演奏はなく、マイクスタンドにしがみついて唄う場面も。
MC 「“感情の内側、んー…バーン!みたいな。バージョン”でした。」
「ここで皆さんを私の地元に連れて行きたいと思います、今。秋田県男鹿市には、
男鹿線という電車が走っていて、高校生のとき…(ここで曲順を間違えたことに
気付く)、やっぱいいや、この話。」
「自信たっぷりで生きている人はいないとわかりました。だからポジティブに。」
7. 夢の途中
シンプルな4ビートを刻む軽快な曲。サチコさんはタンバリンとカズーを使って
キーボード演奏はありません。
8. 夕陽ありがとう
カントリー調を感じさせる、軽快なアレンジ。
MC 「楽しんでますか。今ゴールデンウィークだよね。皆をサチコの地元に招待したい
と思います(笑)。どこまで話したっけ。」「電車に乗りながらリアルタイムに
鼻歌で作った曲を。」
9. 電車
打ち込みが効いています。
10. 東京の空
スケールの大きな曲になっています。ある意味、心の痛い曲。
11. 赤い魚
MC 「今日という日は一日しかなくて、瞬間もひとつしかなくて、この瞬間に
一緒にいてくれて嬉しい。アルバムは、肌寒くなった頃を目標に。」
「くじけそうになったときに、サチコの音楽がそばにあって、支えになれば…と
思います。」
12. MUSIC LIFE
張りのある唄は、サチコさんの音楽に対する思いがそのまま表れているようです。
13. 三日月の夜
MC 「胸の中に大事な人っていますよね。一番会いたい人を思って聴いてください。」
アンコールになります。
MC スタッフのセッティング待ちの間、ステージの端のあたりで「アンコールに
お応えして、今から小躍りを(笑)。」
E1. 心の扉
完全なアンプラグドでマイクも使いません。サポートは鍵盤ハーモニカと
アコースティックギター。
MC 「またすぐ会えると思います。いてくれてありがとうという気持ちをこめて。」
E2. 尊敬する君へ
これまでの"MUSIC LAB"の中でも、かなり実験色の濃い内容でした。このシリーズは
既存の曲をこれまでと同じように(あるいはCDと同じように)聴きたい人向けでは
ないので、どれだけ斬新なアプローチでこれまでの概念を打ち破るかというところが、
サチコさんなりの挑戦であると考えられます。言わば「聴く人に迎合しない音楽」
であり、これまでの延長線上にあるものとは言えません。それにもかかわらず
ぐいぐいと引き込まれていき、まるでドロドロと融合していくような感覚になります。
打ち込み中心のアレンジの中に、アンプラグドな「心の扉」というのも、ある意味
多様性を見せていたように思います。今回のライブは“裏・伊藤サチコ”ではなく
“内・伊藤サチコ”というイメージでした。それでこそ"MUSIC LAB"です。
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かみと,2005