芙咲由美恵さん、しらいしりょうこさんの出演するライブが南青山マンダラで 行われました。8月にしらいしさんから「由美恵さんとライブをする」という話を 聞いていて、そのときから楽しみにしていたライブです。堀江里沙さんも含め、 しらいしさんが対バン相手を決めた、言わばしらいしさん企画のライブになります。

○芙咲由美恵
  おなじみの伊藤心太郎さん(Pf)、石井聡さん(Gt)のサポート。
 1. いつか
    しっとり始まります。
 2. LaLaLai
    大人っぽい、ゆらゆらと漂う感じでした。
 3. Perfect(Fairground Attraction)
 MC 「(「Perfect」は)完璧な二人でいたい、というつもりで唄いました。」
    10月最後の日でほっとしている。それは占い師に「10月中に関東大震災がくる」
    と言われたから。「地震の時にひとつだけ持っているとすれば、1.水、2.笛、
    3.ラジオ、のどれがいい?」という問いに、自分の居場所を伝えられる「笛」が
    良い、との豆知識(?)を話していました。
 4. 帰り道〜走って走って〜
    泣きそうなくらいに感情が入っています。
 5. 猫のうた
 MC CDの宣伝。
 6. 効果てきめん応援歌
    久しぶりにこの曲を聴きました。由美恵さんの吹くハーモニカ、間奏では
    「上を向いて歩こう」です。
 7. リンゴ
 8. さびた線路
 MC ライブ告知。ここでお客さんから花を受け取ります。
 9. ひとりごと
    後半歌詞が飛んだのか、若干歌詞が変わっていました。
  由美恵さんのライブを見るのはストリートを含め30回目。
  今回は時間が長めだったこともあり、普段あまり唄っていないような曲もあり、
  由美恵さんの多面性がうまく出せていた気がします。“やわらかな球体”の
  イメージを抱かせるような、どの曲をとっても由美恵さんらしい、そんな
  多面性です。南青山マンダラは静寂を作れる(S/N比が高い)空間なので、
  由美恵さんのようなダイナミックレンジの広いささやくような声もしっかりと
  張り上げるような声も、息づかいそのままできれいに響きます。まるで自分の
  唄声からエネルギーをもらっているかのようでもあり、感情移入しすぎでは
  ないかというくらい、由美恵さんの世界ができていたと思います。
  しらいしさんとのつながりについての話は特にありませんでした。共通の
  サポートメンバーがいたことで、しらいしさんが2005年6月21日の由美恵さんの
  ライブを見に来ていました。当日のホームページの日記でしらいしさんが書かれて
  いたのは、由美恵さんのことと思われます。

○堀江里沙
  Gt,Vn(女)のサポート。
 1. ふたりのまま
 2. グッバイレター
 3. 遠雷
 4. 綺羅星
 5. リサインドリー
 6. 後悔
 7. 幸花
 8. まごころ
  堀江里沙さんのステージを見るのは2回目。太めの声で突き放つように唄うところも
  若干ありますが、基本的には歌謡曲路線と言えなくもありません。歌謡曲路線で
  いくのであれば、もう少しなめらかさが欲しいところ。ただ、その路線では特徴を
  出しにくいように思うので、もっと自由に唄うところが多くなる方が良いように
  思います。もうワンステップ欲しいところですね。
  2005年7月25日にFABでしらいしさんを見かけたときは、堀江里沙さんを見に来た
  ということでした。

○しらいしりょうこ
  Perc,Gt,Dr,Bsのサポート。
 1. だからキスをして
 2. ざくろ
 MC 「ご一緒したかった2組を呼んで…」と、今回のライブの経緯を説明。
    メンバー紹介。
 3. ポルカ
 4. 黒い海
 5. 悲しみが落ちてきた
 MC レコーディングを終え、反省点としては「ちょっとした料理くらい作れるように
    なりたい」だそうで。一応「ミュージシャンの健康管理も大切」という話の
    流れがあるのですが、結論としては上の通り。
 6. リアリズム
 7. ストーム
 MC ライブ告知。
 8. avalon
 9. probably

E1. 水玉のワンピース
    しらいしさん一人でのステージ。
  しらいしりょうこさんのライブを見るのは、どうやら54回目らしい。なのに
  曲名わからなすぎ…。
  (追記:後日しらいしさんから教えてもらいました。ありがとうございます。)
  バンドとしてのまとまりは悪くないと思いますが、バランスという意味では、
  ボーカルをうまく活かせていない感じがありました。最近特に発音がはっきり
  しない唄い方になっている気がしている上に、バンドに頼っているような
  印象もあります。結構自己主張の強いバンドの音だけに、それなりにボーカルも
  主張していかなければいけないのかもしれません(発散するおそれもありますが)。
  最近の曲調は、良く言えば統一感がある、悪く言えばかわりばえしないという
  印象で、ミドルテンポのポップなバンド向けのものが中心になっていて、
  今のようなライブをやっていくのであれば、声がサウンドに押し潰されないように
  していくことは大切かと思います。
 今回のライブはしらいしさんが声をかけて実現したものですが、よく他の人の
  ライブ会場でも見かけますし、ミュージシャンに関しても知り合いが多いようで、
  今後いろいろな展開が期待できそうです。その中でいかにしらいしさんらしさを
  出していくかが鍵となりそうです。


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copyright かみと,2005