ジムノペディのワンマンライブが吉祥寺Star Pine's Cafeで行われました。 この日で笹沢早織さん(Key)と永長健さん(Bs)が脱退することが発表されており、 会場のお客さんも神妙な様子。19:40頃開演します。

 MC ナオミさんが「夜空に返す願い事の背中」と言い放ってスタート。
 1. 針の揺れかた
 2. シャムレイ
 MC いろいろな思いを抱いているだろうけれど、最後まで楽しんでいってください。
 3. 夜感リサイタル
 4. 傘もさせずに
 5. 恋じかけのワルツ
 6. ままごと初夜
 MC 笹沢さんと永長さんがジムノペディを卒業することについて。
    ジムノペディは何なのかと考えた。「ジムノペディは小林殉一である」。
 7. 森に咲く赤
 8. サリエリ
 9. 花オルゴール
10. ツェッペリン
 MC ナオミさんが最近観た映画について。ナオミさんにとっては“Life is Musical”
    とのこと。
11. エリー・リー・ブルース
12. ジェリー
13. 13
14. エトピリカ
 MC ライブ告知。4月のライブまで笹沢さんと永長さんがサポートとして参加する。
15. 第2章への前奏曲

アンコール。
 MC ナオミさん、ニンテンドーDSのサバイバルキッズをやっているという話。
E1. スタッカート
E2. ウタカタ
E3. トレモロ

ダブルアンコールはメンバー全員が登場し並んで、ナオミさんが挨拶して終了。

 終演は21:36頃。
 私がジムノペディを知ってから(2002年8月12日〜)、2度目のメンバー脱退報告を 聞くことになったわけですが、現メンバーのライブとして完成度の高い内容だったと 思います。特に「ツェッペリン」「エトピリカ」など、今のメンバーとなってから 発表された曲は、音の綿密さ、華やかさ、鋭さ、いろいろな面で良くできていたと 思います。淡々とした時間の流れとともに着実に引き込んでいく「サリエリ」の イントロでのベースラインとか、特に「エトピリカ」での、太陽の光で輝いた イメージを抱かせるキーボードのイントロは秀逸です。
 永長さんは私が知った頃からメンバーでしたから、彼が抜ける穴は 結構大きいものがあります。笹沢さんは加入してから2年弱ということになりますが、 畔上さんの後という難関にもかかわらず、きっちりキャッチアップした上に キャッツマーブルなどの新たな方向性をジムノペディにもたらしたと言えます。
 前回の脱退劇のときも思ったのですが、新メンバーが加入しても現在のクオリティに 戻るには結構時間がかかるだろうということ。私が知る前もメンバーチェンジが 何度かあったようなので、ジムノペディとはそういうバンドなのかもしれませんが、 一般的に考えるとメンバーが変わるのはあまり良いことではないでしょう。 ジムノペディのようなバンドは、ツアーミュージシャンにサポートしてもらえるような “小林殉一プロジェクト”でも“ナオミと愉快な仲間たち”でもないわけで、 各メンバーが出すぎず引きすぎず、というところでの絶妙なバランスが保たれていた と思っていました。でも改めて「ジムノペディは小林殉一」という言葉から、 “小林殉一プロジェクト”という意味合いが正しいのかもしれないと思えてきた、 そんな一夜でした。
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copyright かみと,2007