当日券があるということだったので、柴田淳さんのコンサートを渋谷NHKホールで
見てきました。デビュー10周年だそうで、“JUN SHIBATA 10th ANNIVERSARY TOUR 2011
月夜PARTY SPECIAL 10周年だよ、いらっしゃ〜い”というタイトルのツアーの追加公演
で最終日となります。柴田淳さんを見るのは7年ぶりで、その間のフォローをしっかり
していたわけでもないので、ほとんど知らない曲ばかりだろうと思いつつ、10周年記念
ライブだから昔の曲も唄うのではという期待をこめての参加でした。
「定価より安いよ」というダフ屋には耳も貸さず、当日券を購入。3階席の後ろの
ほうから気楽に聴かせてもらうことに。
18時に会場アナウンスがあり、18:10開演。広いホールはきっちり静寂が作れるから
いいなぁ…と思っていたら、近くの席にいた人の鼻息が荒くて妙に気になったりして。
サポートはPf,Vn,Va,Vc,WB,Drで始まります。淳さんは白系のワンピースで登場。
以下、セットリストはメディアのレポートを参考にしています。
1. 幻
立ち上がりPAがちょっと怪しくて、ハウリング気味でした。
2. おかえりなさい
Vc→Gt,WB→EB。ファルセットちょっと苦しそう。
3. 空の色
Pf→PfSax。
MC 「改めまして柴田淳です。今日は後夜祭です。最後まであますことなく全部唄い
きっていきたいので、楽しんでいってください。」
4. 涙ごはん
Pf,Va→Key,Gt,Bs,Dr。キーが高すぎるかも。
5. ほんのちょっと
Aメロの展開がいかにも柴田淳さんらしい曲。
MC サポートメンバーを紹介。石川智さん(Dr)、グレッグ・リーさん(Bs)、
伊藤ハルトシさん(GtVc)、南かおりさん(VaKey)、伊藤彩さん(Vn)、青柳誠さん
(PfSax)。
6. “助けてよ…”〜“風は鳥とともに…”
メドレー。前半のロングトーンがきれい。
7. (Instrumental)
この間に淳さんは衣装替え。黒系のワンピース?になっていました。
8. 月光浴
ここでやっと聴いたことのある曲が…。
MC 「ここで気まずいおしゃべりをしなくちゃ、つまらないですよね。この10年、
いろいろありまして…こうして時を刻めているということは奇跡のようなこと。
10年間支えてくれてありがとう。」「私にはヒット曲がありません。私を見つけて
くれてありがとう。」「ライブはまだ4年生、音楽の原点は生で伝えることだと
思っています。」「いつも寝る前に聴いているという話を聴きます。なので、
布団の中で聴いてもらっているなら、おやすみという意味で。」
9. おやすみなさい。またあとで…
10. ハーブティー
フラメンコ風のアレンジで、柴田淳さんの雰囲気と違う印象です。
MC 「月夜パーティースペシャルもとうとうお開きの時間が近づいているんですけれ
ども。」「会社ではなく人とお付き合いしているので…自分の居場所を作るのが
難しい人だと思っていて、去年、生で唄うことが楽しくなってきた頃にスタッフが
いなくなって…ってそういう話ではなく。」「愛犬のビビアンとカズが死んで
しまって、そういう話ではなく。」「お客さんから『MCもういいや』って
言われちゃった。」「体を壊していた時期があって、命と向き合っていました。
そのときの思いを形しにしたくて「君へ」という曲を書きました。」
「さて、そこでなんですが…。」
11. 君へ
中盤、歌詞がよく聴こえてきます。
12. 雨
13. マナー
比較的アップテンポの曲。唄の内容としては良かったと思います。
ここで本編終了。19:45頃でした。
アンコールになります。グレーのTシャツにジーンズで登場。
MC 「アンコールなかったら…なんて思っていなかったですけど。(本編が)終わっ
ちゃいましたね。デビュー当時は24歳だったんです。気付いたら35歳に
なっちゃったんですよ。」「中野サンプラザのコンサートがDVDになって、
来年春に発売されることになりました。」
ここでグッズ紹介。Tシャツ、エコバッグ、ツアーパンフ、ポストカードホルダー、
ポストカード、変なきのこ(本人曰く)の手ぬぐい、キーホルダー、ホイッスル。
「もう(サポートメンバーを)呼んじゃいますか。」「何か言うことあったんだよ
なぁ…それでは、ア・カペラリクエスト。歌詞カード、カモーン!」
スタッフが歌詞カードを届けます。以降リクエストを受けつつア・カペラで数曲。
いずれも1コーラス以下です。
A1. 缶ビール
MC
A2. 夢
MC 「柴田淳の歌って難しいね。」ここで「消臭力」のリクエストまであったりして。
A3. “つまらぬことばかりをいつまでも…”
途中でキーを下げていました。
MC
A4. “風の向こうから聴こえてくる…”
MC
A5. 片思い
MC 「本当に最後になっちゃいましたね。良かったです、今回のツアー。」
さらにリクエストが続きます。
A6. “私のこと愛せないのなら…”
MC 「もうそろそろお開きということで…じゃ、あと2曲くらい。」
A7. “夢見せてくれたあなたは今ここにいて…”
MC 「多かった。リスナー目線で書いた曲を。」
E1. うたかた。
PfVo。低音域危なげ。
MC 「弾き語りで手拍子をもらって恐縮です。」
メンバーを呼び込みます。メンバーから「1日遅れではありますが…」と
「Happy Birthday to You」を合唱。ケーキが登場し、花束やメンバーからの
プレゼントを受け取ります。プレゼントは帽子でした。
「かぶり方、研究しないとね。」
「10年間活動を続けられたのはまぎれもなく皆さんのおかげ。」
前日の誕生日は「独り身にはつらい一日になってしまったけれど、皆からの
メッセージで乗り越えられました。いつかわ幸せな誕生日を迎えられるように。
お祝いしてもらえるのは贅沢なことです。」
E2. 桜日和
アンコール終了。お客さんはスタンディングオベーション。サポートメンバーとともに
お辞儀をしています。さらにステージから客席の写真を撮ったりしていました。
ここで20:35。
ダブルアンコール。
MC 「どうしよう。ミュージシャンみんな帰っちゃった。何か弾き語りできない
かな。」「おととい変態につけられました。通る女の人をチェックしていて、
最後に私がロックオンされて。後ろを取られたくなかったので後ろについたけど
ぐるぐる回ることになって。」
「最後に何をすれば良いですか?」
A8. 心の声
ア・カペラでちらっと。
E3. 願い
弾き語り。演奏を途中でやめてしまうところも。
MC 「レコーディング以来弾いていませんでした。じゃ、これで。また来年ツアーを
企画してやりたいです。」
終演は20:46頃。会場の客出しアナウンスを淳さんが担当していました。途中で
笑ったりしていました。
前半の立ち上がりは不安なところも多かったのですが、中盤の唄は安定していたと
思います。せつないタイプの楽曲だけでなく、比較的明るめの曲やあまりイメージが
結びつかないラテン系の曲など、アレンジとしてはバラエティに富んだものでした。
久しぶりに柴田淳さんの唄を聴きましたが、音楽に対する気持ちに真摯なものが
感じられないとか、本人の演奏は10年前と大差ないとか、内容としては決して
レベルの高いものであったとは言えないと思います。初回ならまだしも最終の公演で
しまりの悪い終わり方だったこともあり、全体的にたるんだ内容になってしまった
感が否めません。サポートが入っての世界観がしっかりしていて美しかっただけに、
MCの内容とか、自分の曲ながら歌詞を見ながらア・カペラで唄うしかない状況とか
本人の演奏のレベルとか、もう少し完成度を高めて欲しいと思わずにはいられません。
10年間、音楽を生業とする上でやるべきことをないがしろにしてきたのでは。
この内容で当日料金7千円は高すぎます。
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かみと,2011